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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻10号

2015年09月発行

文献概要

特集 内科プライマリケアのための消化器診療Update 小腸・大腸疾患

大腸憩室症

著者: 水城啓1 永田博司1

所属機関: 1けいゆう病院内科

ページ範囲:P.1722 - P.1726

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ポイント
●近年,食生活の欧米化や,高齢化社会を迎え大腸憩室症が増加している.大腸憩室症は合併症である憩室炎や憩室出血がなければ積極的な治療は必要ない.
●憩室炎では,内腔の閉塞ではなく粘膜のびらんから局所壊死を伴い,microperforationをきたすことにより発症する.
●軽症から中等症の憩室炎は,全身状態が良く重篤な併存疾患がない場合には,経口抗菌薬による外来治療が可能である.
●憩室出血は下部消化管出血の原因として最も頻度が高い.
●低用量アスピリンを含むNSAIDsは憩室出血のリスクを増加させるため,憩室症の症例への投与にあたり十分な注意が必要である.

参考文献

1)Mizuki A, et al:The out-patient management of patients with acute mild-to-moderate colonic diverticulitis. Aliment Pharmacol Ther 21:889-897, 2005
2)水城 啓,永田博司:大腸憩室症,憩室炎,憩室出血.今日の消化器疾患治療指針第3版,pp 497-500,医学書院,2010
3)水城 啓,他:大腸憩室出血に対する最適な内視鏡的処置法の検討.日消誌110:283-289, 2013
4)Jensen DM, et al:Urgent colonoscopy for the diagnosis and treatment of severe diverticular hemorrhage. N Engl J Med 342:78-82, 2000
5)Ishii N, et al:Endoscopic band ligation for colonic diverticular hemorrhage. Gastrointest Endosc 75:382-387, 2012
6)Peery AF, et al:A high-fiber diet does not protect against asymptomatic diverticulosis. Gastroenterology 142:266-272, 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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