文献詳細
特集 内科プライマリケアのための消化器診療Update
肝疾患
文献概要
ポイント
●自己免疫性肝炎は何らかの自己免疫機序がその発症に想定されている原因不明の肝炎である.
●抗核抗体陽性,血清IgG高値,interface hepatitis・形質細胞浸潤といった肝組織像が特徴的であるが,他の原因による肝疾患の否定が重要である.
●治療には,その重症度に合わせた量のステロイドを投与し,トランスアミナーゼ値の改善をみながら適宜漸減する.
●自己免疫性肝炎のなかには,急性肝炎あるいは急性増悪として発症し,治療開始が遅れると重症肝炎,急性肝不全に移行する症例が存在する.
●自己免疫性肝炎は何らかの自己免疫機序がその発症に想定されている原因不明の肝炎である.
●抗核抗体陽性,血清IgG高値,interface hepatitis・形質細胞浸潤といった肝組織像が特徴的であるが,他の原因による肝疾患の否定が重要である.
●治療には,その重症度に合わせた量のステロイドを投与し,トランスアミナーゼ値の改善をみながら適宜漸減する.
●自己免疫性肝炎のなかには,急性肝炎あるいは急性増悪として発症し,治療開始が遅れると重症肝炎,急性肝不全に移行する症例が存在する.
参考文献
1)厚生労働省難治性疾患克服研究事業「難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究」班:自己免疫性肝炎(AIH)診療ガイドライン(2013年),2014
2)Alvarez F, et al:International Autoimmune Hepatitis Group Report;Review of criteria for diagnosis of autoimmune hepatitis. J Hepatol 31:929-938, 1999
3)Hennes EM, et al:Simplified criteria for the diagnosis of autoimmune hepatitis. Hepatology 48:169-176, 2008
4)de Boer YS, et al:Genome-wide association study identifies variants associated with autoimmune hepatitis type 1. Gastroenterology 147:443-452, 2014
5)厚生労働省「難治性の肝・胆道疾患に関する調査研究」班(班長 坪内博仁)自己免疫性肝炎分科会会長 恩地森一:急性肝炎ないしは重症肝炎,急性肝不全として発症する自己免疫性肝炎の病態についての提唱.肝臓 52:327, 2011
6)Manns MP, et al:Diagnosis and management of autoimmune hepatitis. Hepatology 51:2193-2213, 2010
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