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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻11号

2015年10月発行

文献概要

書評

—小泉俊三 監訳—テイラー 10分間鑑別診断マニュアル 第3版—原著:Taylor's Differential Diagnosis Manual;Symptoms and Signs in the Time-Limited Encounter, 3rd ed フリーアクセス

著者: 鈴木富雄1

所属機関: 1大阪医科大学附属病院総合診療科

ページ範囲:P.1889 - P.1889

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 外来診療のマニュアルとして評判の高い本書の第3版がこの度翻訳され,手元に届いた.
 第1章「10分間診断の基本原理」の部分は,初版から記述された内容とのことであるが,この基本原理は最新版でも残され,ある意味本書のなかで最も重要な章となっている.「診察中ずっと診断のきっかけとなる鍵を探し続けよう」,「まず最もありふれたことを考えよう」,「利用可能な援助はすべて使おう」,「問題の心理社会的側面を考慮しよう」,「助けが必要なときには助けを呼ぼう」,「連続的に進化する診断という枠組みのなかで考えよう」.テイラー先生は平易な語り口で基本原理を問いかけてくるが,その内容は日夜外来診療に従事する私たち医師にとって極めて有益で多くの示唆に富み,診療に対して不安を抱いている研修医のみならず,20年選手のベテラン勢にとっても,間違いなく心に響くメッセージとなっている.この最初の数ページにわたる基本原理の章に目を通すだけでも,明日から診察室に入る心持が違ってくる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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