icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina52巻11号

2015年10月発行

文献概要

特集 いまアレルギー外来がおもしろい—安全で効果の高い治療を使いこなす アレルギーcommon diseaseの診断・治療・生活指導

薬物アレルギーの診断と治療

著者: 池澤善郎12

所属機関: 1あい皮ふ科アレルギー科 2横浜市立大学

ページ範囲:P.1941 - P.1947

文献購入ページに移動
ポイント
●投薬中か投薬後数日以内に生じた発疹は薬疹を疑い,その臨床病型(発疹型)を推定する.
●投与薬物と発疹の出方・経過の時間的関連および薬物アレルギー歴を調査する.
●発疹の悪化拡大の進行が速く,粘膜疹や発熱などの全身症状を伴う例は重症例が多い.
●発疹の形・分布などが,推定原因薬剤による薬疹の報告例に合致するかを検討する.
●被疑薬の中止とその改善効果の観察を行う.改善傾向がない場合,重症例が多いため注意する.
●重症薬疹のSJS,TEN,DIHS,AGEPが疑われる場合,対応できる医療機関に紹介する.
●PTやDLSTなどの原因薬剤同定検査を実施し,その結果を記載した薬疹カードを発行する.

参考文献

1)池澤善郎:薬疹の免疫学.pp 1-130, 田辺シンテックス,1988
2)大沢純子,他:薬疹の発症機序とアレルギー.日病薬師27:955-960, 1991
3)池澤善郎:血管性浮腫の診断と治療の進歩.臨免疫・アレルギー科55:312-321, 2011
4)大槻マミ太郎:総論 分子標的薬とは何か?─その概念・分類・作用,そして皮膚科との関わり.Visual Dermatol 9:774-782, 2010
5)平嶋海帆,他:エロルチニブによる座瘡様皮疹.Visual Dermatol 9:800-801, 2010
6)大江秀一,他:ソラフェニブによる手足皮膚反応(hand-foot skinn reaction). Visual Dermatol 9:794-795, 2010
7)高橋英俊,他:インフリキシマブによる乾癬様/掌蹠膿疱症様皮疹.Visual Dermatol 9:828-829, 2010
8)高野藍子,他:緊満性水疱が生じたイマチニブメシル酸(グリペック)による薬疹.皮病診療32:859-862, 2010
9)池澤善郎:β-ラクタム薬による薬疹.感染症22:105-116, 1992
10)池澤善郎:細胞性免疫検査法A in vivo検査,牧野荘平,他(編):臨床アレルギー学,南江堂,187-189, 1992
11)斉藤すみ,他:皮膚試験で汎発疹が誘発された薬疹の7例.西日皮膚53:705-712, 1991
12)Takahashi R, et al:Defective regulatory T cells in patients with severe drug eruptions;Timing of the dysfunction is associated with the pathological phenotype and outcome. J Immunol 182:8071-8079, 2009
13)相原道子,他:Stevens-Johnson症候群および中毒性表皮壊死症(TEN)の治療指針─平成20年度厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患克服研究事業)重症多形滲出性紅斑に関する調査研究班による治療指針2009の解説.日皮会誌119:2157-2163, 2009
14)池澤善郎:スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)および中毒性表皮壊死症(TEN).アレルギー免疫20:1803-1812, 2013
15)平原和久:薬剤性過敏症症候群(DiHS)の診断と治療.アレルギー免疫21:1227-1233, 2014
16)池澤善郎:重症薬疹と遺伝子型update.医学のあゆみ238:761-768, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら