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特集 外来で診るリンパ腫・骨髄腫—治癒または長期共存を目指して リンパ系腫瘍に関する治療開発のトピックス
次世代シークエンスにより同定された遺伝子変異と治療標的分子
著者: 冨田章裕1
所属機関: 1名古屋大学大学院医学系研究科血液・腫瘍内科学
ページ範囲:P.2196 - P.2201
文献購入ページに移動●びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)における遺伝子変異は,NFκBシグナル伝達経路関連因子とエピゲノム関連因子をコードする遺伝子に集積する.
●NFκB関連因子の変異は胚中心B細胞様(GCB)タイプよりも活性型B細胞様(ABC)タイプに比較的集積し,NFκB経路の恒常的活性化が病態に重要と推測される.
●DLBCLの各症例において,平均約200の遺伝子変異が蓄積している.
●原発性マクログロブリン血症(WM)/リンパ形質細胞性リンパ腫(LPL)におけるMYD88 L265P変異,ヘアリー細胞白血病(HCL)におけるBRAF V600E変異は,ほぼ100%の症例に認められる.
●Bリンパ増殖性疾患に対する標的治療薬として,Bruton型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬,PI3キナーゼ(PI3K)阻害薬,BRAF阻害薬,EZH2阻害薬などが注目されている.
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