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連載 Choosing Wisely Japan その検査・治療,本当に必要ですか?・2
ケース—40代男性,蕁麻疹
著者: 徳田安春1
所属機関: 1地域医療機能推進機構(JCHO)本部
ページ範囲:P.2241 - P.2242
文献購入ページに移動 どのような検査を行うかの判断をする時,「可能性が少しでもあるから」という発想では検査項目が爆発的に増えてしまう.検査には偽陽性もあり,そのために侵襲的な精密検査で合併症を引き起こすこともある.また,後に偽陽性であることが判明したとしても,その間「検査陽性」が患者に与える精神的ダメージは大きい.
一方,治療には有害作用を含む合併症のリスクもある.治療の有効性が証明されているものでも,NNT(number needed to treat)の大きい介入を行う場合,むしろ有害事象のリスクが上回ることがある.過剰検査や過剰診療を皆が行えば,国全体でのコストは莫大な額となる.
一方,治療には有害作用を含む合併症のリスクもある.治療の有効性が証明されているものでも,NNT(number needed to treat)の大きい介入を行う場合,むしろ有害事象のリスクが上回ることがある.過剰検査や過剰診療を皆が行えば,国全体でのコストは莫大な額となる.
参考文献
1)Hide M, Hiragun T;Japanese Dermatological Association:Japanese guidelines for diagnosis and treatment of urticaria in comparison with other countries. Allergol Int 61:517-527, 2012
2)Bernstein JA, et al:The diagnosis and management of acute and chronic urticaria;2014 update. J Allergy Clin Immunol 133:1270-1277, 2014
3)徳田安春(編):Choosing Wisely in Japan,カイ書林,2014
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