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特集 抗血栓療法—おさえておきたい最新のエッセンス 抗血栓薬の特徴を知る 【抗凝固薬】
へパリン類,フォンダパリヌクス
著者: 小嶋哲人1
所属機関: 1名古屋大学大学院医学系研究科(保健学)
ページ範囲:P.2318 - P.2321
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●ヘパリンは強力な抗凝固注射薬として汎用されているが,反面,出血性副作用が問題となる.
●ヘパリンは,アンチトロンビンを介して複数のセリンプロテアーゼ型凝固因子を不活化する間接的抗凝固薬である.
●低分子量ヘパリンは,ヘパリンの抗凝固作用の解明をもとに出血性副作用軽減を目指して開発された薬剤である.
●フォンダパリヌクスは,出血性副作用を軽減したアンチトロンビンを介した特異的Ⅹa阻害薬である.
●出血性副作用が軽減された抗凝固薬であっても出血イベント時での止血困難には注意が必要である.
●ヘパリンは強力な抗凝固注射薬として汎用されているが,反面,出血性副作用が問題となる.
●ヘパリンは,アンチトロンビンを介して複数のセリンプロテアーゼ型凝固因子を不活化する間接的抗凝固薬である.
●低分子量ヘパリンは,ヘパリンの抗凝固作用の解明をもとに出血性副作用軽減を目指して開発された薬剤である.
●フォンダパリヌクスは,出血性副作用を軽減したアンチトロンビンを介した特異的Ⅹa阻害薬である.
●出血性副作用が軽減された抗凝固薬であっても出血イベント時での止血困難には注意が必要である.
参考文献
1)小嶋哲人:ヘパリン,低分子量ヘパリン.櫻川信夫,他(編):抗凝固薬の適正な使い方,第2版,pp 267-284,医歯薬出版,2008
2)小嶋哲人:抗凝固薬の歴史とXa阻害薬の開発目的を探る.池田康夫,他(編):Xa阻害薬のすべて,pp 68-75,先端医学社,2007
3)Oosta GM, et al:Multiple functional domains of the heparin molecule. Proc Natl Acad Sci USA 78:829-833, 1981
4)Rosenberg RD:Regulation of the hemostatic mechanisms. Dyson J(ed):Molecular basis of blood diseases, pp 530-550, Saunders, Philadelphia, 1987
5)Choay J, et al:Structure-activity relationship in heparin;A synthetic pentasaccharide with high affinity for antithrombin Ⅲ and eliciting high anti-factor Ⅹa activity. Biochem Biophys Res Commun 116:492-499, 1983
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