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雑誌目次

雑誌文献

medicina52巻2号

2015年02月発行

雑誌目次

特集 ウイルス肝炎の薬物治療—変わりゆく治療戦略

著者: 海老沼浩利

ページ範囲:P.211 - P.211

 肝炎ウイルス,とりわけ慢性肝炎・肝硬変さらには肝細胞癌の発生を引き起こすB型肝炎ウイルス(HBV)・C型肝炎ウイルス(HCV)に対する治療法は,この数年で目覚ましく変わってきている.かつては自覚症状に乏しく,緩徐に進行するのをよいことに肝庇護薬などの投与しかせず放置されていたケースも少なくはなかったであろう.さらには,当初用いられていたインターフェロン製剤が副作用のわりに治療効果が低かったのも,治療を嫌がる患者が増えた一因であろう.
 しかし,ここ数年新規の抗ウイルス薬の登場により,ウイルス肝炎の治療は目覚ましく進歩している.さらに,今後も新規の治療薬が多数上市されてくるであろうことから,われわれはこの変遷していく抗ウイルス薬治療に適宜対応していかなければならない.

特集の理解を深めるための31題

ページ範囲:P.358 - P.362

座談会

C型肝炎の撲滅に向けて

著者: 海老沼浩利 ,   加藤直也 ,   忠願寺義通 ,   黒瀬巌

ページ範囲:P.212 - P.220

海老沼(司会) 本日は,ここ数年目覚ましい進歩により,次々と新薬が出てくるC型慢性肝炎の治療をテーマに,先生方にお話しいただきたいと思います.まず初めに,現状を簡単にまとめたいと思います.

ウイルス肝炎の正しい理解

肝炎ウイルスの検査項目と意義

著者: 池上正

ページ範囲:P.221 - P.225

ポイント
●E型急性肝炎の診断には,IgA-HEV抗体を測定する.
●B型肝炎ウイルス(HBV)は遺伝子型(ジェノタイプ)により臨床像が異なり,急性,慢性肝炎にかかわらず測定する意義が高い.
●B型慢性肝炎の抗ウイルス治療ではHBV-DNA量だけではなく,HBs抗原も定期的に定量し,治療の長期目標はHBs抗原の消失に置くべきである.
●HBVコア関連抗原は肝組織中のcccDNA量と相関しており,核酸アナログ治療中の再燃の予測や治療中止時期の決定の血清マーカーとして有用である.

急性ウイルス肝炎の近年の動向と感染源

著者: 徳永尭之 ,   田中基彦 ,   佐々木裕

ページ範囲:P.226 - P.229

ポイント
●肝炎ウイルスには,A,B,C,D,E型の5種類がある.
●急性肝炎の予後は一般的に良好であるが,約1%は劇症化する.
●遺伝子型AタイプのB型慢性肝炎では,成人でも10%前後が慢性化する.

慢性肝炎の進展度と新たな線維化測定法

著者: 海老沼浩利

ページ範囲:P.230 - P.236

ポイント
●肝線維化の進行に伴い,発癌や食道静脈瘤などの合併症のリスクが増加する.また,C型肝炎では線維化が進行するほど,インターフェロン治療効果が低下する.
●肝線維化の評価のgold standardは肝生検による組織学的評価であるが,血液検査値,糖鎖バイオマーカー,超音波・MRIなど画像検査を用いた肝硬度測定などが,肝生検に代わる方法として臨床応用されている.
●Fiborscan®では,近年線維化に加えて肝脂肪度(CAPTM)も測定可能になり,脂肪肝炎に対する有用性が期待できる.
●非侵襲的に肝硬度を測定することで,肝臓の線維化を頻回に評価できるようになることから,発癌予測や治療効果の確認など,臨床の場でその有用性を発揮できる.

B型肝炎の自然経過と発癌リスク

著者: 加藤直也 ,   室山良介

ページ範囲:P.238 - P.242

ポイント
●B型肝炎ウイルス持続感染者には「免疫寛容期」「HBe抗原陽性慢性肝炎期」「非活動性キャリア期」「回復期」の4つの病期に加え,「HBe抗原陰性慢性肝炎期」の病期がある.
●病期に応じた対応(経過観察あるいは治療)が必要であり,そのためにはB型肝炎ウイルス(HBV)持続感染の自然経過をよく理解しておくことが重要である.
●どの病期でも発癌リスクはあり,肝線維化ステージ,HBV-DNA量,HBs抗原量は独立して発癌に寄与する.

C型肝炎の自然経過と発癌リスク

著者: 建石良介 ,   小池和彦

ページ範囲:P.243 - P.246

ポイント
●C型慢性肝炎では,比較的軽度の炎症が長期にわたって続くことにより,肝の線維化が緩徐に進行する.
●線維化の程度が発癌リスクを最もよく反映し,肝硬変症例の年率発癌率は7〜8%に上る.
●C型慢性肝炎患者の高齢化に伴って,従来比較的低リスクと考えられてきた,女性や線維化の進行していない例などからの発癌も増加している.

肝炎ウイルスの肝外病変

著者: 近藤泰輝 ,   下瀬川徹

ページ範囲:P.248 - P.251

ポイント
●ウイルス性肝炎には多彩な肝外病変が存在する.
●C型肝炎関連の肝外病変は,免疫異常によって引き起こされているものが多い.
●C型肝炎関連肝外病変のために今までウイルス排除が難しかった症例も,今後は排除が可能となる.

ウイルス性肝炎の増悪因子

著者: 堀江義則

ページ範囲:P.252 - P.256

ポイント
●肝脂肪化やインスリン抵抗性は,C型肝炎ウイルスの複製に有利に働く.
●肥満や糖尿病,過剰飲酒は,肝脂肪化やインスリン抵抗性を増強し,C型肝炎ウイルスによる線維化,発癌などの肝障害を増悪させる.
●肝脂肪化は,インターフェロンによる慢性C型肝炎の治療効果も低下させる.
●ウイルス性合併アルコール性肝硬変は,現在でも重要な問題である.
●運動や食事制限,禁酒による脂肪肝の抑制は,線維化に加え肝発癌の抑制にもつながり,積極的な生活指導が望まれる.

肝炎ウイルス感染に対する予防と対策

著者: 中山伸朗

ページ範囲:P.258 - P.262

ポイント
●A型肝炎ウイルス(HAV)に対する抗体の保有率が低下し,急性肝炎を発症して重症化する高齢症例が報告されており,注意を要する.
●B型肝炎ウイルス(HBV)に対しては母子感染防止対策が奏功し,垂直感染が防がれたことで若年者のHBVキャリア率は著明に低下した.
●成人間の感染において一定の割合で慢性化するgenotype AのHBVがわが国に定着し,若年者を中心に,国民は水平感染によるB型慢性肝炎のリスクに晒されている.
●C型肝炎ウイルス(HCV)に対しては,ワクチン開発に向けた研究が国内外で進められている.

ここまで変わったウイルス肝炎の治療 【急性肝炎】

危険な急性肝障害の見分け方

著者: 井上和明

ページ範囲:P.263 - P.266

ポイント
●急性肝炎の90%は自然治癒する.危険な肝障害の見分け方の第1のポイントは,トランスアミナーゼが多峰性に変動することである.
●第2のポイントは,急性肝炎でありながら,肝炎が鎮静化せず経過中にアルブミン,コリンエステラーゼ,コレステロールが低下し,あたかも慢性肝障害のようなデータをとるものである.
●第3のポイントは,肝炎が遷延化するケースでは迷わず治療介入することである.

【B型慢性肝炎】

B型慢性肝炎の治療

著者: 保坂哲也

ページ範囲:P.268 - P.271

ポイント
●まず肝炎病期の診断を適切に行う.
●治療適応はALT値,HBV-DNA量を参考に決定する.
●HBs抗原陰性化を長期目標に治療を選択する.

B型肝炎に対するペグインターフェロン治療

著者: 黒崎雅之

ページ範囲:P.272 - P.276

ポイント
●核酸アナログ製剤は長期継続投与することで初めて持続的にB型肝炎ウイルス(HBV)の増殖を抑制できる維持療法であるのに対し,免疫賦活作用のあるペグインターフェロン(Peg-IFN)では期間限定の治療によりdrug freeで持続的な効果が得られる.
●Peg-IFN治療反応例では投与終了後も治療効果が持続し,長期経過の後にHBs抗原が高率に陰性化する.
●日本肝臓学会のB型肝炎治療ガイドラインでは,Peg-IFNを第一に検討すべき治療として推奨している.
●Peg-IFNでは,従来型IFNの治療効果が不良とされてきたgenotype C,高齢,線維化進行に対しても有効性が向上した.
●免疫反応がウイルス感染細胞の排除に働いている時期,すなわちHBV-DNAが低値でALTが高値の時期にPeg-IFN治療を行うと,治療効果が増強する.

B型慢性肝炎に対する核酸アナログ治療

著者: 松本晶博

ページ範囲:P.277 - P.281

ポイント
●核酸アナログ治療は,B型肝炎ウイルス(HBV)-DNA量を低下させ,肝炎を沈静化させることができる.
●核酸アナログは逆転写酵素阻害薬であるため,HBVそのものの増殖には影響を及ぼさない.治療中のHBVの増殖能はHBs抗原(HBsAg)量やHBコア関連抗原(HBcrAg)量の測定により知ることができる.
●核酸アナログ治療により肝細胞癌の発症率を低下させることができるが,肝硬変症例に対してはその効果は限定的である.
●核酸アナログ治療中止時のHBcrAg量やHBsAg量の低い例では,核酸アナログを中止しても,肝炎の再燃は低率である.

テノホビルの適応とその治療効果

著者: 佐々木玲奈 ,   神田達郎 ,   横須賀収

ページ範囲:P.283 - P.285

ポイント
●肝硬変を含むB型慢性肝炎に対し,核酸アナログ製剤テノホビルが治療薬として使用可能である.
●テノホビルは逆転写過程を直接阻害し,B型肝炎ウイルス(HBV)増殖を抑制する.
●8年間投与しても,テノホビルでは薬剤耐性HBVが出現しなかった.
●テノホビルは核酸アナログ未治療例およびほかの核酸アナログ耐性例にも有効とされる.
●テノホビルの長期的な使用によりFanconi症候群などが問題となる場合があり,今後の検討課題である.

HBV薬剤耐性変異とその対応

著者: 坂本穣

ページ範囲:P.286 - P.289

ポイント
●現在,わが国で使用できる核酸アナログはいずれもB型肝炎ウイルス(HBV)の逆転写酵素阻害薬であり,薬剤耐性を生じうる.
●耐性出現にはHBV増殖能,薬剤投与前のHBV変異,薬剤の抗ウイルス活性,薬剤の遺伝的障壁が関連する.
●ラミブジンもしくはエンテカビル耐性ウイルスにはアデフォビルもしくはテノフォビルを併用することで,治療効果が得られる.
●テノフォビルは耐性出現頻度が低く,今後の治療成績が期待されている.

【C型慢性肝炎】

C型慢性肝炎の治療

著者: 鈴木文孝

ページ範囲:P.291 - P.295

ポイント
●C型慢性肝炎・肝硬変は肝機能値の異常が長期化したり,年齢が高齢化するとともに肝細胞癌の発生頻度が上昇することから,ウイルス排除が可能な症例はできる限り早期に治療を開始する必要がある.
●インターフェロン(IFN)の初回投与例において,genotype 1型の高ウイルス量症例では,Peg-IFN,リバビリン(RBV),シメプレビルの3剤併用療法24週間投与が標準治療である.
●初回治療のgenotype 2型,高ウイルス量症例は,Peg-IFNα-2bまたはIFNβとRBVの併用療法24週間投与が標準治療である.
●genotype 1型でIFN療法再燃例への再投与は,シメプレビル,Peg-IFN,RBVの3剤併用療法を基本とする.
●genotype 1型でIFN療法無効例への再投与は,IFNフリーのダクラタスビルとアスナプレビル併用療法,またはシメプレビル3剤併用療法が選択される.
●IFNを使用しないダクラタスビルとアスナプレビル併用療法は,IFN不適格・不耐容例または前治療IFNの無効例が適応である.慢性肝炎と代償性肝硬変症にも適応がある.

C型慢性肝炎に対するインターフェロン治療の変遷

著者: 平松直樹

ページ範囲:P.296 - P.299

ポイント
●C型肝炎の治療は,インターフェロン(IFN)単独療法の時代から,リバビリン(RBV)併用により飛躍的に進歩した.
●Peg-IFN/RBV併用療法におけるresponse-guided therapyでウイルス学的著効(SVR)率が向上した.
●Peg-IFN/RBV併用療法におけるHCV-RNA陰性化には,Peg-IFN投与量が重要である.
●Peg-IFN/RBV併用療法における治療後の再燃率低下には,RBV投与量が重要である.
●シメプレビル3剤併用療法においてもPeg-IFN/RBV療法の薬剤因子は関係する.

C型慢性肝炎における治療効果予測因子

著者: 松浦健太郎 ,   田中靖人

ページ範囲:P.300 - P.304

ポイント
●C型慢性肝疾患の治療効果には,ウイルスや宿主のさまざまな因子が関連する.
●ゲノムワイド関連解析により,IL28B遺伝子多型がインターフェロン治療反応性にきわめて強く関連することが明らかとなった.
●DAAs製剤を含む新規治療法により,これまで難治例とされていた高齢,線維化進展,IL28B遺伝子型が治療抵抗型(マイナータイプ)の患者においても高い治療効果が得られるようになった.

C型慢性肝炎に対するDAAs併用インターフェロン治療(テラプレビル,シメプレビル,バニプレビル)

著者: 須田剛生 ,   坂本直哉

ページ範囲:P.305 - P.307

ポイント
●新規抗ウイルス薬DAAs(テラプレビル,シメプレビル,バニプレビル)併用インターフェロン(IFN)療法により,難治例であるgenotype 1型・高ウイルス量症例においても高い治療効果が期待できる.
●テラプレビル併用療法においては,特に皮疹・腎障害・貧血などの合併症に注意が必要である.シメプレビル併用療法は,Peg-IFN/リバビリンと同等の安全性が報告されている.
●治療不成功例においては,DAAs耐性ウイルスが高率に発生する.
●IFN前治療無効例の治療成績は30〜60%程度である.

C型慢性肝炎に対するダクラタスビル/アスナプレビル療法

著者: 今村道雄 ,   茶山一彰

ページ範囲:P.308 - P.311

ポイント
●遺伝子型1のC型慢性肝炎でインターフェロン(IFN)不適格・不耐容,あるいはIFN無効例には,ダクラタスビル+アスナプレビル療法が第一選択となる.
●ダクラタスビル+アスナプレビル療法のウイルス排除率は非常に高く,肝硬変患者やIFN抵抗性の体質を有する患者にも,高い有効性が期待される.
●薬剤耐性変異の有無により治療効果が異なるため,治療前に耐性変異の有無を確認する必要がある.

今後使用可能になるであろう新規抗ウイルス薬と薬剤耐性問題

著者: 朝比奈靖浩

ページ範囲:P.314 - P.318

ポイント
●C型肝炎ウイルスを直接阻害する経口薬剤(DAAs)としてNS3/4A阻害薬,NS5A阻害薬,NS5B阻害薬が開発されている.
●わが国ではインターフェロン(IFN)・フリー治療として,ダクラタスビル(NS5A阻害薬)+アスナプレビル(NS3/4A阻害薬)併用療法が臨床導入された.
●今後開発が見込まれるレジメンとして,①ソフォスブビル(核酸型NS5B阻害薬)+レディパスビル(NS5A阻害薬)併用療法,②パリタプレビル(第2世代NS3/4A阻害薬)+オムビタスビル(NS5A阻害薬)併用療法があり,100%近い著効率が期待されている.
●DAAsを用いた治療では,①治療前に薬剤耐性ウイルスが存在すると治療成績が低下すること,②治療不成功例では使用したDAAsに対する薬剤耐性を生じることが問題となる.
●治療不成功により高度多剤耐性変異を生じると,ほかの同クラスのDAAsに対して交叉耐性を示し,レスキュー治療が不能となる可能性が指摘されている.
●治療方針は,薬剤開発状況を考慮し,症例ごとに発がんリスクを評価したうえで,薬剤耐性問題と宿主のIFN反応性に基づいて専門的に決定すべきである.

C型慢性肝炎難治症例への対応〜高齢者

著者: 熊田卓 ,   豊田秀徳 ,   多田俊史

ページ範囲:P.319 - P.321

ポイント
●C型肝炎患者は高齢者が増加している.
●DAAs(direct acting antivirals)による治療では,高齢者は難治の条件ではない.
●高齢者はウイルス駆除後の発癌が高率である.

C型慢性肝炎難治症例への対応〜肝線維化進行例

著者: 古庄憲浩 ,   小川栄一 ,   林純

ページ範囲:P.322 - P.324

ポイント
●プロテアーゼ阻害薬とペグインターフェロン/リバビリンの3剤併用療法は,肝線維化に関わらず,初回治療・前治療再発例に著効する.
●上記3剤併用療法は,前治療無効例において,肝線維化進展が効果を減弱させる.
●非侵襲的な肝線維化評価は治療効果の予測に有用である.
●非侵襲的な肝線維化評価は副作用発現の予測に有用である.

ウイルス肝炎に対する代替・補助療法

肝庇護剤による肝機能安定化

著者: 矢田豊

ページ範囲:P.326 - P.328

ポイント
●ウイルス肝炎,特にC型慢性肝炎の治療はC型肝炎ウイルス(HCV)の排除が最も重要である.
●肝庇護剤は,ウイルス肝炎に対する根治療法が不適格または不応な際に,肝硬変・肝発癌への進展抑止を目的に投与される.
●ALT値低下,肝発癌抑制ひいては予後改善効果が認められた肝庇護剤に,ウルソデオキシコール酸,グリチルリチン製剤がある.
●肝炎治療薬は劇的に進歩しているが,新薬投与が困難な際は,肝庇護剤による肝機能安定化と肝硬変・肝発癌の抑止は,今後も重要である.

インターフェロン少量長期投与による発癌抑制

著者: 岡村幸重

ページ範囲:P.329 - P.332

ポイント
●2002年2月にインターフェロン(IFN)単独療法の投与期間の制限が撤廃された.
●IFNは抗ウイルス効果に加えて,マクロファージやナチュラルキラー(NK)細胞を活性化する作用もあり,抗腫瘍効果も期待できる.
●肝発癌予防の治療で,IFN少量長期投与開始6カ月以内にALT値(40IU/L未満)and/or AFP値(10ng/mL未満)の有意な改善がみられない場合は,発癌抑制効果が期待できないため治療を中止する.
●肝細胞癌根治後のIFN治療により,肝細胞癌の再発抑制と生命予後の改善が期待できる.

増悪因子としての鉄と瀉血療法

著者: 杉本和史 ,   竹井謙之

ページ範囲:P.333 - P.335

ポイント
●鉄の小腸での吸収,網内細胞からの血中への放出は,肝で合成されるヘプシジンで制御されている.
●肝組織には生体内の約3分の1の鉄が含有され,HCV感染では病態増悪に大きく関わっている.
●HCV感染では瀉血により,ALT値の改善,組織学的進行の抑制,肝発癌の抑制が期待できる.

抗癌剤や免疫抑制療法による肝炎ウイルス再活性化とその対策

著者: 楠本茂

ページ範囲:P.336 - P.340

ポイント
●抗癌剤・免疫抑制療法前に,B型肝炎ウイルス(HBV)再活性化のリスク評価を行う.
●ガイドラインに従い,リスクに応じたHBV再活性化対策を講じる.
●C型肝炎ウイルス再活性化による劇症肝炎は稀であるが,肝硬変,肝癌のフォローは必要である.

HIV合併例に対するウイルス肝炎治療

著者: 四柳宏

ページ範囲:P.341 - P.343

ポイント
●B型肝炎に核酸アナログを投与する前にHIVの重感染を確認する必要がある.
●B型肝炎を合併したHIV感染例に抗レトロウイルス療法を行う際には,免疫再構築症候群に注意が必要である.
●HIV合併C型慢性肝炎に対しては現在のところインターフェロン+リバビリンを用いた治療が第一選択である.

ウイルス肝炎症例に対する肝移植—その適応と課題

著者: 河地茂行 ,   篠田昌宏 ,   島津元秀

ページ範囲:P.344 - P.348

ポイント
●ウイルス性肝硬変は肝細胞癌合併も含めて,わが国における肝移植適応疾患の最多を占める疾患である.
●肝移植後のB型肝炎再発に関しては,核酸アナログ製剤と抗HB免疫グロブリン(HBIG)使用により予防可能である.
●肝移植後のC型肝炎再発に対する治療は不十分で,移植後長期成績も他疾患に比して不良である.
●プロテアーゼインヒビターを含む3剤併用治療の有効性が肝移植後のHCV再発肝炎においても示されており,今後の症例蓄積が待たれる.

ウイルス性慢性肝炎・肝硬変に対する栄養療法・運動療法

著者: 白木亮 ,   華井竜徳 ,   森脇久隆

ページ範囲:P.350 - P.352

ポイント
●肝臓は栄養素の代謝および貯蔵の中心的な役割をしており,肝機能の低下した肝硬変患者では蛋白・エネルギー低栄養が出現する.
●蛋白低栄養状態の評価には血清アルブミンが有用であり,分岐鎖アミノ酸投与により,アルブミン値,QOL,予後が改善する.
●エネルギー低栄養状態の評価には非蛋白呼吸商・上腕筋周囲長・上腕周囲長・血清遊離脂肪酸が有用であり,就寝前軽食(分割食)による介入により,エネルギー代謝が改善する.
●近年では肝硬変患者にも一般人口と同等の割合で肥満患者が存在し,肥満は肝臓の炎症・線維化・癌化と関連する.肥満患者では,食事の過摂取・運動量の低下を認めるため,対策が必要である.

B型肝炎ウイルスに対するワクチンの現状と課題

著者: 是永匡紹 ,   溝上雅史

ページ範囲:P.353 - P.357

ポイント
●世界の多くの国が,B型肝炎ウイルス(HBV)感染予防のためユニバーサルワクチネーションをしている.
●わが国では母子感染抑止のみのセレクティブワクチネーションである.
●乳幼児期の水平感染や,成人での性感染症(STD)としてのHBV感染が増加している.
●ユニバーサルワクチネーション導入が今後の検討課題である.
●ユニバーサルワクチネーションによってもHBV感染を完全に抑止できない.

連載 異常所見を探せ! 救急CT読影講座・2

common diseaseだけど,難しい!?

著者: 石田尚利

ページ範囲:P.205 - P.205

50代の男性.昼食後に心窩部痛を自覚した後,腹部全体の痛みが間欠的に増強.夕方には主に右下腹部が強く痛み,夜間救急外来を受診.既往歴は特にない.受診時,37.4℃の発熱と右下腹部の圧痛あり.血液検査所見はWBC 15,100/μL,CRP 2.03mg/dL.

研修医に贈る 小児を診る心得・8

子どもに近づくために

著者: 加藤英治

ページ範囲:P.366 - P.367

 子どもを診る医師は,子どもと仲良くならなければよい診療ができません.子どもと仲良くなるためには,子どもに近づかなければなりません.小さな子どもといっても一個の人間なので,子どもに近づくときに最も腐心することは子どものプライドを傷つけないことです.

失敗例から学ぶプレゼンテーション患者説明から学会発表まで・10

質疑応答に対処する

著者: 植田育子 ,   田中雅美 ,   竹本文美 ,   八幡紕芦史

ページ範囲:P.373 - P.377

窮地に立たされる
 大学の助教であるあなたは,医局の研究報告会で,現在取り組んでいる臨床研究を紹介することになった.プレゼンでは,研究の背景,方法,プライマリーエンドポイント,目標症例数,適格基準などについて説明した.
 話し終えて,「何かご質問はありませんか?」と尋ねたところ,2人の聴き手が手を挙げた.あなたは「それでは,まず前列の方から」と質問を促した.「症例数は,どのように決めたのですか?」との質問.そこで,「ネットでみつけた無料のツールで症例数を算出しました」と答えた.質問者はさらに,「症例数が集まらない場合はどうしますか?」と質問をした.これはまったく想定外で,あなたは窮地に立たされた.何か答えなくてはという焦りから「症例数が集まるまで続けます.絶対に集まります!」と感情的に対応してしまった.

西方見聞録・14

フェローシップ

著者: 山口典宏

ページ範囲:P.378 - P.379

 12月4日はレジデントにとってのX-dayです
 「Georgetown!」「Stay in NYC!」
 「Will go to California!…あれ? アイツどうなった?」
 フェローシップのマッチング発表日には,3年目のレジデントたちが勤務外の日でも,決まった先を報告しに現れます.

魁!! 診断塾・11

木を見て森も見よ!の巻

著者: 佐田竜一 ,   綿貫聡 ,   志水太郎 ,   石金正裕 ,   忽那賢志

ページ範囲:P.381 - P.385

特に基礎疾患のない30代男性が,発熱を主訴に病院を受診した.受診の5日前に1日10回以上の下痢があり,体熱感を自覚していた.その後も下痢が続くため受診前日に近医を受診し,抗菌薬(セフカペン)を処方された.下痢は治まったが発熱が続くため,デング熱が心配になり当院を受診した.

Step up腹痛診察・18

46歳男性,下腹部痛,血便

著者: 小林健二

ページ範囲:P.386 - P.389

[現病歴]来院3日前から下痢が始まった.下痢の性状は水様で血液が混じっていた.下痢は1日2〜3回で量は多くなかった.また,血液は鮮血で少量だった.下痢と同時に臍のあたりの膨満感と,下腹部痛があった.下腹部痛の強さはNRS(Numeric Rating Scale)で2〜3/10で鈍痛だった.痛みは間欠的で,1回のエピソードは20〜30分持続し放散痛はなかった.腹痛の始まりは緩徐で,疼痛の誘因や増悪因子,寛解因子について,本人の思い当たるものはないという.発熱はなかった.5日前に職場の宴会で刺身を食べた.それ以外に加熱不十分または生の肉や魚類の摂食歴はない.最近3カ月間の抗菌薬の服用はない.約3カ月前にマレーシアへの渡航歴がある.
[既往歴]高血圧症,気管支喘息.
[常用薬]アムロジピン(アムロジン®),LABA+吸入ステロイド合剤(シムビコート®).
[社会歴]既婚.喫煙なし.飲酒:ワイン グラス1〜2杯/日,週3〜4日.

目でみるトレーニング

著者: 井上賀元 ,   甲斐基一 ,   矢吹拓

ページ範囲:P.390 - P.395

総合診療のプラクティス 患者の声に耳を傾ける・7

red flag signを見逃さない

著者: 見坂恒明

ページ範囲:P.396 - P.398

 頭痛,咽頭痛,腰痛などは,日常よく遭遇する症状です.これらを症状とする疾患は,コモンかつ自然軽快するものが多いのですが,時には生命に関わる重篤な疾患が隠れていることがあります.この重篤な疾患を示唆する症状や所見を“red flag sign”と呼びます.日常的にありふれた症状でも,red flag signに注意して,重篤な疾患を見逃さない診療が重要です.

読者質問コーナー 内科診療 ここが知りたい!

めまいの患者さんを帰してよいのか,いつも悩みます.

著者: 塩尻俊明

ページ範囲:P.364 - P.365

3つのポイントで「めまい」を攻略しよう
 救急外来でしばしば遭遇する主訴である「めまい」は,稀ではありますが,末梢性めまいに「なりすました」脳血管障害が潜んでいるため,診断に悩まされます.
 めまいの患者さんを帰宅させてよいかの判断のポイントは,明らかにわかる脳血管障害の徴候を見逃さないこと,末梢性めまいになりすました脳血管障害の特徴を知っておくこと,定型的末梢性めまいを確実に診断できることだと思います.

SCOPE

腎動脈内アブレーションが治療として確立されるには—HTN3試験でみえてきた問題点と今後の方向性

著者: 奥山裕司

ページ範囲:P.400 - P.404

本稿のポイント
・交感神経活性の過剰亢進が高血圧の発症と進展過程に重要である.
・腎実質障害などで腎知覚神経を介した中枢へのシグナルが増加し,全身的な交感神経活性化が生じる.
・腎動脈内の高周波通電で,治療抵抗性高血圧症例において大きくかつ持続的な降圧が得られることが報告された.その機序は高周波通電によって腎動脈周囲の腎神経が傷害されたためと推定されている.
・今後,①腎神経焼灼確認法の確立,②事前に良い適応の患者を選定する方法の開発,が急務である.

REVIEW & PREVIEW

ステロイド性骨粗鬆症の最新治療

著者: 宗圓聰

ページ範囲:P.406 - P.408

最近の動向
 ステロイド性骨粗鬆症の歴史を表1に示す.初めて米国リウマチ学会(American College of Rheumatology:ACR)よりステロイド性骨粗鬆症の予防と治療に関する勧告が発表された時点では,ステロイド性骨粗鬆症に対する薬剤の臨床試験は行われていなかったことがわかる.その後,英国,カナダからガイドラインが提唱されると同時に,経口ビスホスホネート製剤の臨床試験結果が発表された.そして,ACRと英国の改訂,オーストラリアからの発表があり,ビタミンK2の臨床効果と活性型ビタミンD3のメタ解析の結果が発表された後に,わが国初のステロイド性骨粗鬆症の管理と治療ガイドラインが2005年に発表されている.2007年に世界保健機構(World Health Organization:WHO)による個々の患者の10年間の絶対骨折危険率を判定するツールであるFRAX®1)の発表があり,その後のガイドライン,勧告や枠組みではいずれもFRAX®が導入されてきた.その後,テリパラチド,ゾレドロン酸のhead to head試験の結果が発表され,2014年4月にわが国のステロイド性骨粗鬆症の管理と治療ガイドラインが改訂,発表された2)
 本ガイドラインの改訂作業に当たっては,種々の理由によりFRAX®はステロイド性骨粗鬆症における骨折リスクを過少評価する可能性があることから採用しないこととした.そのため,2年以上の縦断データを有する日本人のステロイド性骨粗鬆症患者1,047例について検討した結果,年齢,ステロイド使用量,腰椎骨密度,既存骨折が独立した新規骨折の危険因子として同定され,①65歳以上,②1日平均ステロイド投与量7.5 mg以上,③既存骨折の3つの因子は強い新規骨折の危険因子であり,骨密度測定なしに薬物治療開始が勧められた.また,各因子についてスコア化がなされており,スコア3点以上が薬物治療開始基準とされた.

書評

—古関明彦 監訳—一目でわかる臨床遺伝学 第2版—(Medical Genetics at a Glance, 3rd ed)

著者: 久保田健夫

ページ範囲:P.289 - P.289

 今,遺伝医療は大きく変わろうとしている.遺伝子解析技術や医療技術の進歩で,遺伝子や染色体の検査の対象が,飛躍的に広がりつつあるからである.
 例えば,ヒト遺伝子のすべてを一気に検査可能な次世代医療の登場により,種々の疾患の遺伝的リスクを一気に知ることができることになり,妊婦の血液検査で胎児の染色体異常を知ることができる技術の開発により,従来,妊婦のお腹に針を刺して羊水を採取して行っていた産婦人科医の専売特許であった出生前診断が,産婦人科医以外の診療科の医師でも実施できるようになった.

—細川直登 編—“実践的”抗菌薬の選び方・使い方

著者: 青木眞

ページ範囲:P.313 - P.313

 現在,世界のカルバペネムの7割を消費するわが国に戻ったのは20年ほど前.当時,評者は「西欧かぶれ」の感染症医と呼ばれるにふさわしく,参加する学会,購読するジャーナル,棚に並ぶ成書,全てが「洋物」であった.理由はわが国でメトロニダゾールがアメーバ赤痢や嫌気性菌に使えるようになったのが2012年,わずか2年前(P197)という極めてユニークな風景と無関係ではなかったと思う.しかしこの20年で臨床感染症を取り巻く風景は一変した.わが国にも抗菌薬の適正使用を熱く語れる真の臨床感染症の訓練を受けた医師が次々と生まれたからである.グローバルスタンダードを意識した本書はそのような評者と価値を共有する仲間によってのみ執筆された.評者は各章を読み始めるとき,ついつい章末の執筆者の名前を見ては得心するのだった.
 しかし,本書の特徴を「グローバルスタンダードに基づいた抗菌薬の本」と定義するだけでは不十分となる.なぜなら本書は今までにない新しい切り口で書かれているからである.具体的には添付文書が同じ菌,同じ疾患に適応を示す抗菌薬同士の比較が記載されている.一見似たような抗菌薬を,より精密に使い分けるのが目的である.序文で編者いわく「抗菌薬の選択には理由が必要である」.広域抗菌薬を手にした社会が,思考停止にならないための警鐘から始まっている.

information

World Health Summit Regional Meeting Asia, Kyoto 2015のお知らせ

ページ範囲:P.251 - P.251

メインテーマ●Resilience(折れない力)を医療に—医学アカデミアの社会的責任
 2015年4月13日(月)・4月14日(火),World Health Summit(WHS)京都会合を国立京都国際会館(京都市)で開催いたします.
 今回のWHS京都会合2015では,日本が世界から注目され,ロールモデルとなりうるテーマとして,「○超高齢社会への挑戦,○自然災害への対応と準備,○次世代リーダーシップの育成」を取り上げました.「最も注目される5名の研究者(Nature)」の一人高橋政代氏,エボラやエイズ研究の権威Peter Piot氏,社会疫学の創始者Ichiro Kawachi氏などの基調講演,「医療ビッグ・データ」,「医療技術評価」,「ソーシャル・キャピタルと健康長寿」,「健康なまちをデザインする」,などを準備しております.

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出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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