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特集 ウイルス肝炎の薬物治療—変わりゆく治療戦略 ウイルス肝炎の正しい理解
ウイルス性肝炎の増悪因子
著者: 堀江義則1
所属機関: 1国際医療福祉大学山王病院消化器内科
ページ範囲:P.252 - P.256
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●肝脂肪化やインスリン抵抗性は,C型肝炎ウイルスの複製に有利に働く.
●肥満や糖尿病,過剰飲酒は,肝脂肪化やインスリン抵抗性を増強し,C型肝炎ウイルスによる線維化,発癌などの肝障害を増悪させる.
●肝脂肪化は,インターフェロンによる慢性C型肝炎の治療効果も低下させる.
●ウイルス性合併アルコール性肝硬変は,現在でも重要な問題である.
●運動や食事制限,禁酒による脂肪肝の抑制は,線維化に加え肝発癌の抑制にもつながり,積極的な生活指導が望まれる.
●肝脂肪化やインスリン抵抗性は,C型肝炎ウイルスの複製に有利に働く.
●肥満や糖尿病,過剰飲酒は,肝脂肪化やインスリン抵抗性を増強し,C型肝炎ウイルスによる線維化,発癌などの肝障害を増悪させる.
●肝脂肪化は,インターフェロンによる慢性C型肝炎の治療効果も低下させる.
●ウイルス性合併アルコール性肝硬変は,現在でも重要な問題である.
●運動や食事制限,禁酒による脂肪肝の抑制は,線維化に加え肝発癌の抑制にもつながり,積極的な生活指導が望まれる.
参考文献
1)Macaluso FS, et al:Metabolic factors and chronic hepatitis C;A complex interplay. Biomed Res Int 2013:564645, 2013
2)Asselah T, et al:Hepatitis C;Viral and host factors associated with non-response to pegylated interferon plus ribavirin. Liver Int 30:1259-1269, 2010
3)Mueller S, et al:Alcoholic liver disease and hepatitis C;A frequently underestimated combination. World J Gastroenterol 15:3462-3471, 2009
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7)堀江義則:平成25年度厚生労働科学研究「WHO世界戦略を踏まえたアルコールの有害使用対策に関する総合的研究」班(主任研究者:樋口 進)報告書,2014
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