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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻2号

2015年02月発行

文献概要

特集 ウイルス肝炎の薬物治療—変わりゆく治療戦略 ここまで変わったウイルス肝炎の治療 【B型慢性肝炎】

HBV薬剤耐性変異とその対応

著者: 坂本穣1

所属機関: 1山梨大学医学部附属病院肝疾患センター

ページ範囲:P.286 - P.289

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ポイント
●現在,わが国で使用できる核酸アナログはいずれもB型肝炎ウイルス(HBV)の逆転写酵素阻害薬であり,薬剤耐性を生じうる.
●耐性出現にはHBV増殖能,薬剤投与前のHBV変異,薬剤の抗ウイルス活性,薬剤の遺伝的障壁が関連する.
●ラミブジンもしくはエンテカビル耐性ウイルスにはアデフォビルもしくはテノフォビルを併用することで,治療効果が得られる.
●テノフォビルは耐性出現頻度が低く,今後の治療成績が期待されている.

参考文献

1)厚生労働科学研究費補助金肝炎等克服緊急対策研究事業(肝炎分野)科学的根拠に基づくウイルス性肝炎診療ガイドラインの構築に関する研究班:平成25年度総括・分担研究報告書,2014
2)Song ZL, et al:Diagnostic and therapeutic progress of multi-drug resistance with anti-HBV nucleos(t)ide analogues. World J Gastroenterol 18:7149-7157, 2012
3)European Association For The Study Of The Liver:EASL clinical practice guidelines;Management of chronic hepatitis B virus infection. J Hepatol 57:167-185, 2012
4)Hosaka T, et al:Factors associated with the virological response of lamivudine-resistant hepatitis B virus during combination therapy with adefovir plus lamivudine. J Gastroenterol 42:368-374, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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