文献詳細
文献概要
連載 失敗例から学ぶプレゼンテーション患者説明から学会発表まで・10
質疑応答に対処する
著者: 植田育子1 田中雅美2 竹本文美3 八幡紕芦史4
所属機関: 1慶應義塾大学医学部循環器内科 2津田沼中央総合病院病理センター 3独立行政法人地域医療機能推進機構東京城東病院内科 4国際プレゼンテーション協会
ページ範囲:P.373 - P.377
文献購入ページに移動大学の助教であるあなたは,医局の研究報告会で,現在取り組んでいる臨床研究を紹介することになった.プレゼンでは,研究の背景,方法,プライマリーエンドポイント,目標症例数,適格基準などについて説明した.
話し終えて,「何かご質問はありませんか?」と尋ねたところ,2人の聴き手が手を挙げた.あなたは「それでは,まず前列の方から」と質問を促した.「症例数は,どのように決めたのですか?」との質問.そこで,「ネットでみつけた無料のツールで症例数を算出しました」と答えた.質問者はさらに,「症例数が集まらない場合はどうしますか?」と質問をした.これはまったく想定外で,あなたは窮地に立たされた.何か答えなくてはという焦りから「症例数が集まるまで続けます.絶対に集まります!」と感情的に対応してしまった.
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