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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻3号

2015年03月発行

文献概要

特集 がんを診る がん医療の意味を考える

がん検診は必要か?

著者: 菅野哲平1 勝俣範之1

所属機関: 1日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科

ページ範囲:P.452 - P.455

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ポイント
●国民に対するベネフィットを考えると,「検診が死亡率低下に寄与するか?」というクエスチョンに答えるだけのエビデンスがしっかりとあるかどうかが重要である.
●がん検診は,すべてのがんに対して推奨されるものではなく,近年,国際的にもがん検診の過剰診断による,過剰治療も問題になっている.エビデンスがしっかりと確立されているものは,一部のがんのみであることを認識すべきである.
●推奨される検診内容は,本邦,海外の各種ガイドラインにおいても異なっている.多くはランダム化比較試験(RCT)の結果を重視しており,真に意味のある検診方法かを見極めることが重要である.

参考文献

1)Oken MM, et al:Screening by chest radiograph and lung cancer mortality;The Prostate, Lung, Colorectal, and Ovarian(PLCO)randomized trial. JAMA 306:1865-1873, 2011
2)National Lung Screening Trial Research Team, et al:Reduced lung-cancer mortality with low-dose computed tomographic screening. N Engl J Med 365:395-409, 2011
3)Towler B, et al:A systematic review of the effects of screening for colorectal cancer using the faecal occult blood test, hemoccult. BMJ 317:559-565, 1998
4)Bleyer A, Welch HG:Effect of three decades of screening mammography on breast-cancer incidence. N Engl J Med 367:1998-2005, 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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