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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻3号

2015年03月発行

文献概要

連載 依頼理由別に考える心臓超音波検査とりあえずエコーの一歩先へ・13

依頼理由{その12}検査室を飛び出す心エコー—カテーテル治療を支える心エコー

著者: 鶴田ひかる1 香坂俊1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部循環器内科

ページ範囲:P.558 - P.565

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 いよいよ「依頼理由別に考える心臓超音波検査」の連載も最終号になりました.この連載はこれまでタイトルのとおりに,「依頼」が検査室にやってきたとき,それをどうエコーを行う側が考えているのかお伝えする,ということを主軸に扱ってきました.
 しかし最近の循環器の治療手技の進歩は著しく,特に治療手技の中核を成すカテーテル治療は,開胸せずに心臓の治療を行うことを可能とし,これまでの内科医の治療の概念を大きく変えました.そのカテーテル治療が近年,冠動脈疾患から大動脈弁狭窄症(AS)などの弁膜症,そして閉塞性肥大型心筋症(HOCM)へと拡大されるに至り,エコーを行う医師や技師も検査室を飛び出して治療の現場へと足を踏み込むようになっています.そこで今回の稿では,ASに対する経カテーテル大動脈弁置留置術(TAVI),HOCMに対する経皮的中隔心筋焼灼術(PTSMA)について,術前および術中エコーの観点から取り上げたいと思います.

参考文献

1)Jilaihawi H, et al:Cross-sectional computed tomographic assessment improves accuracy of aortic annular sizing for transcatheter aortic valve replacement and reduces the incidence of paravalvular aortic regurgitateion. J Am Coll Cardiol 59:1275-1286, 2012
2)Kasel AM,et al:Standardized imaging for aortic annular sizing. Implications for transcatheter valve selection. JACC Imaging 6:249-262, 2013
3)Hayashida K, et al:Impact of post-procedural aortic regurgitation on mortality after transcatheter aortic valve implantation. JACC cardiovasc interv 12:1247-1256, 2012
4)日本循環器学会:肥大型心筋症の診療に関するガイドライン(2012 年改訂版) http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2012_doi_h.pdf(2015年1月閲覧)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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