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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻3号

2015年03月発行

文献概要

連載 総合診療のプラクティス 患者の声に耳を傾ける・8

尿道カテーテルを留置中の患者では尿色の変化に注意

著者: 見坂恒明1

所属機関: 1自治医科大学地域医療学センター総合診療部門

ページ範囲:P.571 - P.573

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 高齢で寝たきりの患者の診察は難しいです.比較的急性の活気低下では感染症の可能性が考慮されますが,高齢者では発熱がはっきりしないこともあります.また,高齢者の感染症では,誤嚥性肺炎や尿路感染症,胆道感染症にしばしば遭遇します.入院を要した肺炎のうち,70歳台では約70%,80歳台では約80%が誤嚥性肺炎との報告もあります1)
 尿路感染症は一般的に,病歴,症状,身体所見,検査所見を総合して診断しますが,高齢者では頻尿・残尿感といった症状や肋骨脊柱角叩打痛などの身体所見を伴わないことがあり,特に尿道カテーテル留置中の患者では,無症候性細菌尿との鑑別がより難しくなります.

参考文献

1)Teramoto S, et al:High incidence of aspiration pneumonia in community-and hospital-acquired pneumonia in hospitalized patients;A multicenter, prospective study in Japan. J Am Geriatr Soc 56:577-579, 2008
2)峯山浩忠,他:採尿バッグの赤紫化.臨床泌尿器科47:789-790, 1993
3)Mumoli N, et al:Purple urine-bag syndrome in a department of medicine. Am Geriatr Soc 61:2240-2241, 2013
4)Agapakis D, et al:Purple Urine Bag Syndrome;A case report of an alarming phenomenon. Hippokratia 18:92-94, 2014
5)井上登太,他:繰り返す誤嚥性肺炎症例における胸部レントゲン像とその要因.日呼ケアリハ誌17:45-49, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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