文献詳細
文献概要
増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 血液検査 血球検査
TPO(トロンボポエチン)
著者: 小松則夫1
所属機関: 1順天堂大学医学部内科学血液学講座
ページ範囲:P.78 - P.79
文献購入ページに移動検査の概要
トロンボポエチン(thrombopoietin:TPO)は巨核球系細胞に作用して血小板産生を促進する造血因子で,分子量95kDaの糖蛋白である.主な産生臓器は肝臓(肝実質細胞)であるが,腎臓,骨格筋,骨髄などでも産生される.TPOやTPO受容体の遺伝子破壊マウスでは末梢血の血小板数が正常値の20%以下に減少し,骨髄の巨核球系前駆細胞や巨核球の数も同程度に減少し,残存した巨核球の核の多倍体化も低下する.血小板減少症の鑑別診断を行うために血中TPO値を測定するが,測定は一部の研究機関でのみ行われている.
トロンボポエチン(thrombopoietin:TPO)は巨核球系細胞に作用して血小板産生を促進する造血因子で,分子量95kDaの糖蛋白である.主な産生臓器は肝臓(肝実質細胞)であるが,腎臓,骨格筋,骨髄などでも産生される.TPOやTPO受容体の遺伝子破壊マウスでは末梢血の血小板数が正常値の20%以下に減少し,骨髄の巨核球系前駆細胞や巨核球の数も同程度に減少し,残存した巨核球の核の多倍体化も低下する.血小板減少症の鑑別診断を行うために血中TPO値を測定するが,測定は一部の研究機関でのみ行われている.
参考文献
1)Kuter DJ:The physiology of platelet production. Stem Cells 14(suppl 1):88-101, 1996
掲載誌情報