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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻4号

2015年04月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 血液検査 血栓・止血検査

血管内皮マーカー

著者: 高蓋寿朗1

所属機関: 1呉医療センター・中国がんセンター血液内科

ページ範囲:P.115 - P.116

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検査の概要
 血管内皮細胞とは大血管から毛細血管に至るすべての血管の表面を単層状に覆う細胞である.通常は血管内で異常な血栓形成などをきたさないように機能しているが,血管損傷,炎症,過凝固状態に際しては,血管内皮細胞自体も活性化し,白血球,血小板の接着,凝集を誘導するように機能することが知られている.高度な血管内皮の活性化,あるいは血栓形成などに伴い血管内皮細胞障害が生じていることを,血漿中の「血管内皮マーカー」によって検出することが以前から試みられてきた.
 多くの血管内皮マーカーの可能性が提唱されてきたが,現在では可溶性トロンボモジュリン(soluble thrombomodulin:sTM)とvon Willebrand因子(von Willebrand factor:VWF)が特に有用であると考えられている.VWFについては別項でも解説するので,本稿ではsTMを中心に解説し,ほかの血管内皮マーカーの候補についても触れる.

参考文献

1)川合陽子:血管内皮細胞マーカー.検査と技術38:969-971, 2010
2)Sakata T, et al:Potential of free-form TFPI and PAI-1to be useful markers of early atherosclerosis in a Japanese general population(the Suita Study);Association with the intimal-medial thickness of carotid arteries. Atherosclerosis 176:355-360, 2004
3)Feng B, et al:Circulating level of microparticles and their correlation with arterial elasticity and endothelium-dependent dilation in patients with type 2 diabetes mellitus. Atherosclerosis 208:264-269, 2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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