文献詳細
文献概要
増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 血液生化学検査など 蛋白
可溶性IL-2レセプター
著者: 増田亜希子1
所属機関: 1東京大学医学部附属病院検査部
ページ範囲:P.150 - P.151
文献購入ページに移動検査の概要
IL-2レセプター(IL-2R)はα鎖(CD25),β鎖(CD122),γ鎖(CD132)の3つのサブユニットで構成されている.IL-2Rは増殖シグナル伝達などに関わっている.
可溶性IL-2レセプター(sIL-2R)は,IL-2Rα鎖の一部が可溶型となって血中に遊離したものである.IL-2Rα鎖はリンパ球の活性化に伴って発現することから,sIL-2Rの血清中濃度は,活性化リンパ球の細胞数や増殖の勢いを反映する.そのため,臨床的にはリンパ腫の腫瘍マーカーとして用いられている.sIL-2Rは非Hodgkinリンパ腫,成人T細胞白血病/リンパ腫(adult T-cell lymphoma/leukemia:ATLL)の診断や経過観察に有用である.一方で,リンパ球が活性化されるさまざまな疾患(自己免疫疾患やウイルス感染症など)でも高値となることがあり,非特異的である点に注意が必要である.
IL-2レセプター(IL-2R)はα鎖(CD25),β鎖(CD122),γ鎖(CD132)の3つのサブユニットで構成されている.IL-2Rは増殖シグナル伝達などに関わっている.
可溶性IL-2レセプター(sIL-2R)は,IL-2Rα鎖の一部が可溶型となって血中に遊離したものである.IL-2Rα鎖はリンパ球の活性化に伴って発現することから,sIL-2Rの血清中濃度は,活性化リンパ球の細胞数や増殖の勢いを反映する.そのため,臨床的にはリンパ腫の腫瘍マーカーとして用いられている.sIL-2Rは非Hodgkinリンパ腫,成人T細胞白血病/リンパ腫(adult T-cell lymphoma/leukemia:ATLL)の診断や経過観察に有用である.一方で,リンパ球が活性化されるさまざまな疾患(自己免疫疾患やウイルス感染症など)でも高値となることがあり,非特異的である点に注意が必要である.
参考文献
1)伊豆津宏二:可溶性IL-2受容体.内科93:1276, 2004
掲載誌情報