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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻4号

2015年04月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 血液生化学検査など 炎症マーカー,感染マーカー

プロカルシトニン,プレセプシン

著者: 遠藤重厚1

所属機関: 1岩手医科大学医学部救急医学

ページ範囲:P.164 - P.166

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検査の概要
 WHOの報告によると世界中の死亡原因の約25%が敗血症である.敗血症に併発する臓器不全は救急・集中医療領域において治療が長引く要因の一つで,保健医療の大きな負担となっている.したがって,生化学的/免疫学的マーカーをモニタリングし,早期診断をし,適切な治療を迅速に行うことが必要である.感染症(敗血症)診断には,以下に示すことが望まれる.①感度および特異度が高い,②感染と非感染を区別できる,③予知能がある,④重症度を反映する,⑤生物学的に筋が通っている,⑥操作が簡便である.
◆プロカルシトニン(procalcitonin:PCT)
 PCTの生理学的役割と産生部位はいまだ完全には理解されていないのが現状である.敗血症時には,PCTはほとんどすべての甲状腺外組織で産生されることが証明されている.PCTは重症細菌感染の診断に役立つだけでなく,その重症度指標ともなる非常に興味深いマーカーである(図1)1).血清を用いたイムノクロマトグラフィ法による半定量法と化学発光酵素免疫測定法による定量法がある.

参考文献

1)遠藤重厚,他:全身性炎症反応症候群における感染症および重症度診断としてのプロカルシトニン値測定の意義.感染症誌73:197-203, 1999
2)Shozushima T, et al:Usefulness ofpresepsin(sCD14-ST)measurements as a marker for the diagnosis andseverity of sepsis in systemic inflammatory response syndrome. J Infect Chemother 17:764-769, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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