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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻4号

2015年04月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 血液生化学検査など 酵素,肝機能検査

コリンエステラーゼ(ChE)

著者: 榎奥健一郎1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院消化器内科

ページ範囲:P.202 - P.203

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検査の概要
 コリンエステラーゼ(cholinesterase:ChE)はコリンエステル類を加水分解する酵素であり,生体内にはアセチルコリンエステラーゼとブチリルコリンエステラーゼの2種類がある.
 アセチルコリンエステラーゼは神経組織や赤血球に存在し,アセチルコリンをコリンと酢酸に分解する.アセチルコリンは運動神経や副交感神経の末端から放出される神経伝達物質である.神経末端から放出されたアセチルコリンはアセチルコリンエステラーゼにより速やかに分解される.毒ガスの一種である神経ガスはアセチルコリンエステラーゼを阻害し,アセチルコリンを分解・除去できなくしてしまう.その結果,神経伝達が阻害され筋肉が正常に動けなくなる.症状としては瞳孔収縮,痙攣などが生じ,さらに進むと呼吸筋が動かなくなり窒息に至る.アセチルコリンエステラーゼは真性コリンエステラーゼと呼ばれることもある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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