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増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 血液生化学検査など 酵素,肝機能検査
アミラーゼとそのアイソザイム
著者: 村木崇1 川茂幸2
所属機関: 1信州大学医学部附属病院・消化器内科 2信州大学総合健康安全センター
ページ範囲:P.210 - P.212
文献購入ページに移動アミラーゼは,でんぷんをデキストリン,マントース,ブドウ糖に分解する消化酵素であり,膵臓,唾液腺のみならず,肝臓,腎臓,心臓,肺,卵巣,横紋筋,乳腺,甲状腺など,体内に広く分布する酵素である.血中アミラーゼの由来は主に膵臓と唾液腺であり,それぞれの臓器特異的なアイソザイムがある.血中アミラーゼは,腎臓から尿中に排泄されて血中ではほぼ一定の値を示す.
性差はなく,運動の影響,日内変動も認めない.また,健常者の場合は,食事の影響も認めない.血中アミラーゼは,Body Mass Index(BMI)に影響を受け,BMI高値のほうが高値を示し,同一人物でも体重減少により血中アミラーゼの低下を認める.しかし,基準値を逸脱するほどの大幅な変動ではない.
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