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増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 血液生化学検査など 酵素,肝機能検査
ALD(アルドラーゼ)
著者: 石井潤一1
所属機関: 1藤田保健衛生大学医学部臨床検査科
ページ範囲:P.222 - P.224
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アルドラーゼ(aldolase:ALD)は解糖系酵素の一員であり,フルクトース-1,6-2-リン酸(FDP)をジヒドロキシアセトンリン酸(DHAP)とD-グリセルアルデヒド-3-リン酸に分解する反応とともに,フルクトース-1-リン酸(FIP)をDHAPとD-グリセルアルデヒドに分解する反応を触媒する1).骨格筋,心筋,肝や脳に多量に存在する細胞質内酵素であるため,これらの組織に障害が生じると血中に流出し,血清ALD活性は上昇する.
ALDは4種類のサブユニットからなる4量体で,分子量は150kDaである.A(筋)型,B(肝)型およびC(脳)型の3種のアイソザイムがある.心筋梗塞,骨格筋障害,悪性腫瘍ではA型が,肝疾患ではB型が,脳血管障害ではA型とC型が上昇してくるため,アイソザイム分析は診断に有用である.しかしながら,血清アイソザイム分析は現在行われていない2).
アルドラーゼ(aldolase:ALD)は解糖系酵素の一員であり,フルクトース-1,6-2-リン酸(FDP)をジヒドロキシアセトンリン酸(DHAP)とD-グリセルアルデヒド-3-リン酸に分解する反応とともに,フルクトース-1-リン酸(FIP)をDHAPとD-グリセルアルデヒドに分解する反応を触媒する1).骨格筋,心筋,肝や脳に多量に存在する細胞質内酵素であるため,これらの組織に障害が生じると血中に流出し,血清ALD活性は上昇する.
ALDは4種類のサブユニットからなる4量体で,分子量は150kDaである.A(筋)型,B(肝)型およびC(脳)型の3種のアイソザイムがある.心筋梗塞,骨格筋障害,悪性腫瘍ではA型が,肝疾患ではB型が,脳血管障害ではA型とC型が上昇してくるため,アイソザイム分析は診断に有用である.しかしながら,血清アイソザイム分析は現在行われていない2).
参考文献
1)横山貴博,井田雅祥:アルドラーゼ(ALD).日臨62(増11):372-374, 2004
2)浅香正博:アルドラーゼ(ALD).日臨67(増8):401-404, 2009
3)石井潤一:アルドラーゼ.medicina 42(増):204-205, 2004
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