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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻4号

2015年04月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 血液生化学検査など 酵素,肝機能検査

ALD(アルドラーゼ)

著者: 石井潤一1

所属機関: 1藤田保健衛生大学医学部臨床検査科

ページ範囲:P.222 - P.224

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検査の概要
 アルドラーゼ(aldolase:ALD)は解糖系酵素の一員であり,フルクトース-1,6-2-リン酸(FDP)をジヒドロキシアセトンリン酸(DHAP)とD-グリセルアルデヒド-3-リン酸に分解する反応とともに,フルクトース-1-リン酸(FIP)をDHAPとD-グリセルアルデヒドに分解する反応を触媒する1).骨格筋,心筋,肝や脳に多量に存在する細胞質内酵素であるため,これらの組織に障害が生じると血中に流出し,血清ALD活性は上昇する.
 ALDは4種類のサブユニットからなる4量体で,分子量は150kDaである.A(筋)型,B(肝)型およびC(脳)型の3種のアイソザイムがある.心筋梗塞,骨格筋障害,悪性腫瘍ではA型が,肝疾患ではB型が,脳血管障害ではA型とC型が上昇してくるため,アイソザイム分析は診断に有用である.しかしながら,血清アイソザイム分析は現在行われていない2)

参考文献

1)横山貴博,井田雅祥:アルドラーゼ(ALD).日臨62(増11):372-374, 2004
2)浅香正博:アルドラーゼ(ALD).日臨67(増8):401-404, 2009
3)石井潤一:アルドラーゼ.medicina 42(増):204-205, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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