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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻4号

2015年04月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 血液生化学検査など 脂質・リポ蛋白

TG(トリグリセライド)

著者: 三井田孝1

所属機関: 1順天堂大学大学院臨床病態検査医学

ページ範囲:P.265 - P.267

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検査の概要
 TGは,3価のアルコールであるグリセロールに脂肪酸が3つエステル結合したものの総称で,正式にはトリアシルグリセロール(TAG)と呼ばれる.血中には,わずかだが遊離グリセロールと,脂肪酸が1または2個しか結合していないモノアシルグリセロール(MAG),ジアシルグリセロール(DAG)がある.血液中のTGは,コレステロール,リン脂質,アポ蛋白と結合して二層性のリポ蛋白を形成する.TGは,疎水性が強いためリポ蛋白の「芯」に存在する.TGは,粒子径の大きなリポ蛋白[カイロミクロンと超低比重リポ蛋白(VLDL)]に多く分布する.
 わが国のTG測定法では,まず遊離グリセロールを消去し,残ったMAG,DAG,TAGをリポ蛋白リパーゼ(LPL)で分解し,産生されたグリセロールを測定する.これを,トリオレイン(グリセロールにオレイン酸が3つエステル結合したもの)に換算し,TG値として報告している.

参考文献

1)日本動脈硬化学会(編):動脈硬化性疾患予防ガイドライン2012年版,杏林舎,2012
2)野原 淳,他:低βリボ蛋白血症に認められた短縮アポBおよび機能低下型PCSK9遺伝子変異.Lipid 24:413-420, 2013
3)Miida T, et al:Plasma lipoprotein profiles change significantly during cardiac catheterization. Clin Chem 44:517-521, 1998

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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