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増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 血液生化学検査など 電解質・微量金属・浸透圧
Na,K,Cl
著者: 林松彦12
所属機関: 1慶應義塾大学医学部血液浄化・透析センター 2慶應義塾大学医学部総合診療教育センター
ページ範囲:P.278 - P.280
文献購入ページに移動血清・尿中Na,K,Cl濃度は基本的な生化学的検査であり,スクリーニング検査として,あるいはさまざまな症状に対して検査される.測定方法はいずれも,イオン電極法という方法を用い,試薬による発色といった手順はなく,電極により直接測定される.したがって,正確な意味では測定しているものは各イオン濃度である.疾患としては,低Na血症,高Na血症,高K血症,低K血症が臨床上問題となることが多く,Cl濃度の異常は,酸・塩基平衡異常の指標として用いられる.いずれも,通常は自動分析器により測定され,機器により,ある一定の希釈倍率で希釈された検体が用いられる.このため,後述する偽性低Na血症を生じる場合がある.
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