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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻4号

2015年04月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 薬物関連検査 薬物感受性遺伝子検査,薬剤リンパ球刺激試験

がん薬物療法関連—(UGT1A1,TPMT,DPD)

著者: 加藤有紀子1 安藤雄一1

所属機関: 1名古屋大学医学部附属病院化学療法部

ページ範囲:P.324 - P.326

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検査の概要
 薬物代謝酵素の遺伝子多型検査は,薬物代謝能や治療反応性の評価の指標となり,患者ごとの最適な薬物の選択と投与量の調節を行うことにより,薬効を最大限に引き出すとともに副作用を軽減できる.現在,薬物代謝酵素の遺伝子診断で保険適用となっているのは,UDP-グルクロン酸転移酵素(UDP-glucuronosyltransferase:UGT)1A1の遺伝子診断のみであるが,ここではがん薬物療法関連遺伝子として,チオプリンS-メチル基転移酵素(thiopurine S-methyltransferase:TPMT)およびジヒドロピリミジン脱水素酵素(dihydropyrimidine dehydrogenase:DPD)についても,その概要と臨床的意義について述べる(表1).

参考文献

1)Ando Y, et al:Polymorphisms of UDP-glucuronosyltransferase gene and irinotecan toxicity;A pharmacogenetic analysis. Cancer Res 60:6921-6926, 2000
2)Ando M, et al:Genetic polymorphisms of thiopurine S-methyltransferase and 6-mercaptopurine toxicity in Japanese children with acute lymphoblastic leukaemia. Pharmacogenetics 11:269-273, 2001
3)安藤雄一:薬物代謝酵素の遺伝子診断.黒川 清,他(編):臨床検査データブック2013-2014, pp 769-771,医学書院,2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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