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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻4号

2015年04月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 内分泌学的検査 下垂体

ADH(抗利尿ホルモン,バゾプレシン)

著者: 庄司優1

所属機関: 1明治薬科大学薬効学

ページ範囲:P.342 - P.344

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検査の概要
 抗利尿ホルモン(antidiuretic hormone:ADH)は視床下部で転写され下垂体後葉系から分泌されるペプチドホルモンで,腎集合管における水再吸収を促進し,体液量と血漿浸透圧を調節する.ADHの産生・分泌の障害は,水利尿をもたらし,脱水や高Na血症を引き起こす.反対に,ADHの分泌過剰は水再吸収を亢進させて進行性の低Na血症と水中毒をもたらす.このように,ADHは水電解質代謝異常症,特に尿崩症とADH分泌過剰症(syndrome of inappropriate secretion of antidiuretic hormone:SIADH)の診療に欠かせない重要な検査である.
 ADHは,EDTA-2Na採血から遠心分離された血漿2.2mLを測定検体として二抗体法によるRIA(radioimmunoassay:放射免疫測定法)で測定される.

参考文献

1)厚生労働科学研究費補助金難治性疾患克服研究事業間脳下垂体機能障害に関する調査研究班:平成22年度総括・分担研究報告書,2011
2)Szinnai G, et al:Changes in plasma copeptin, the c-terminal portion of arginine vasopressin during water deprivation and excess in healthy subjects. J Clin Endocrinol Metab 92:3973-3978, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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