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雑誌詳細

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 内分泌学的検査 副腎・腎

コルチゾール

著者: 二川原健1 大門眞1

所属機関: 1弘前大学大学院医学研究科内分泌代謝内科学

ページ範囲:P.366 - P.368

 ヒト糖質コルチコイドの代表であるコルチゾールは,血糖上昇作用,抗炎症作用,免疫抑制作用を有する.また,若干の鉱質コルチコイド作用や水利尿作用をもち,生体のホメオスタシス維持に不可欠なホルモンである.
 副腎皮質束状層で産生されるコルチゾールは,視床下部のコルチコトロピン放出ホルモン(CRH),さらにその下位ホルモンである下垂体の副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)からの合成・分泌刺激を受けている.逆にコルチゾールはCRHおよびACTHにネガティブフィードバックを及ぼす.この調節系により,平時では早朝に高く深夜に低い血中コルチゾールの日内リズムが形成され,感染や外傷などの身体的ストレス下では需要に応じたコルチゾールの分泌増加が起こる.精神的ストレスによっても容易に上昇する.

参考文献

1)二川原健,他:Cushing病.medicina 50:1788-1891, 2013
2)大川雄太,沖 隆:Cushing症候群,subclinical Cushing症候群.medicina 50:1806-1811, 2013

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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