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雑誌詳細

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 内分泌学的検査 副腎・腎

血中・尿中カテコールアミン

著者: 磯部和正1

所属機関: 1筑波大学医学医療系

ページ範囲:P.374 - P.375

検査の概要
 カテコールアミンは副腎髄質や交感神経終末から放出されるホルモンである.褐色細胞腫腫瘍組織からも過剰に産生・放出され,高血圧や動悸などの症状を呈することになる.カテコールアミンの特徴は基本的に神経伝達物質であるので,作用後は速やかに再吸収・代謝・分解されるということである.すなわち,不安定な物質であるので測定には注意が必要である.
 カテコールアミンを産生する腫瘍には褐色細胞腫,神経芽腫,カルチノイドがあるが,診断に用いられるのは褐色細胞腫である.

参考文献

1)磯部和正,他:褐色細胞腫診断:血中遊離メタネフリン2分画測定.日内・甲状腺外会誌29:101-103, 2012
2)Tanaka Y, et al:Plasma free metanephrine in the diagnosis of pheochromocytoma;Diagnostic accuracy and strategies for Japanese patients. Endocr J 61:667-673, 2014
3)谷中里美,他:ELISA法を用いた血中カテコールアミン測定の検討─安静仰臥位採血の重要性について.日臨検自動化会誌34:310-313, 2010

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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