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雑誌詳細

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 内分泌学的検査 副腎・腎

尿中メタネフリン,尿中VMA

著者: 磯部和正1

所属機関: 1筑波大学医学医療系

ページ範囲:P.376 - P.377

検査の概要
 血中カテコールアミンの70%はカテコール-O-メチルトランスフェラーゼ(COMT)によってメトキシ化され,24%はモノアミン酸化酵素(MAO)によって脱アミノ化されるなどして代謝される.また,褐色細胞腫の腫瘍自体がCOMTを多く含み代謝物を産生している.したがって,メタネフリン,バニリルマンデル酸(vanillylmandelic acid:VMA;メタネフリンがさらに脱アミノ化された最終代謝産物)などのカテコールアミン代謝物の測定が重要となる.
 メタネフリン(MN)2分画には,メタネフリンとノルメタネフリン(NMN)があり,それぞれアドレナリン,ノルアドレナリンのOメチル誘導体である.血中メタネフリンには遊離型と抱合型があるがほとんどが抱合体であり,検査では抱合を加水分解して測定している.

参考文献

1)磯部和正,他:褐色細胞腫診断─血中遊離メタネフリン2分画測定.日内分泌・甲状腺外会誌29:101-103, 2012
2)Tanaka Y, et al:Plasma free metanephrine in the diagnosis of pheochromocytoma:diagnostic accuracy and strategies for Japanese patients. Endocr J 61:667-673, 2014
3)横山千恵,他:日本人における血中遊離メタネフリン血中測定の検討.日臨検自動化会35:39-43, 2010

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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