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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻4号

2015年04月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 内分泌学的検査 そのほかのホルモン

ANP(A型ナトリウム利尿ペプチド),BNP(NT-proBNP,B型ナトリウム利尿ペプチド)

著者: 石井潤一1

所属機関: 1藤田保健衛生大学医学部臨床検査科

ページ範囲:P.386 - P.389

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検査の概要
 A型ナトリウム利尿ペプチド(ANP)とB型ナトリウム利尿ペプチド(BNP)は心臓から分泌される心臓ホルモンである.グアニル酸シクラーゼ活性をもつ機能的受容体(NPR-A受容体)に結合し,ナトリウム利尿作用,血管拡張作用,レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系や交感神経系の抑性作用,さらに心臓局所では心筋肥大や心筋線維化の抑制作用などの生理作用を発揮する.
 一方,N末端プロBNP(NT-proBNP)は76個のアミノ酸より構成されるペプチドである.BNPとNT-proBNPの生成は同じBNP遺伝子による.BNP遺伝子の転写・翻訳後,まずプロBNP(1-108)が生成される.プロBNPは心筋内で蛋白分解酵素corinによって,生理作用のあるBNP(77-108)と生理作用のないNT-proBNP(1-76)に分裂し,1:1の等モル比で血中に分泌される.

参考文献

1)慢性心不全治療ガイドライン(2010年改訂版),2010.http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2010_matsuzaki_h.pdf(2014年12月閲覧)
2)日本心不全学会:BNPに関する学会ステートメント,2013.http://www.asas.or.jp/jhfs/topics/bnp201300403.html
3)石井潤一:ANP(心房性ナトリウム利尿ペプチド),BNP(NT-proBNP,脳性ナトリウム利尿ペプチド).medicina 47(増):369-371, 2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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