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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻4号

2015年04月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 免疫学的検査 アレルギー検査

アレルギー特異的IgE抗体

著者: 山口正雄1

所属機関: 1帝京大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー学

ページ範囲:P.395 - P.397

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検査の概要
 血清IgE(immunoglobulin E)はさまざまな抗原を認識するIgE抗体の総和であるのに対し,アレルゲン特異的IgE抗体検査は単一の抗原(アレルゲン)を認識するIgE抗体だけを選びとって,高感度で測定するものである.元々はアレルゲンをペーパーディスクに固相化して,これに結合する特異的IgEを放射性同位元素を用いて測定するRAST(radioallergosorbent test)法から始まったが,現在は放射性同位元素を使わない測定法に置き換わっている.複数の検査システムが臨床で用いられており,概ね一致した結果が得られる.基準値は陰性(アレルギー疾患をもたず,アレルゲン感作もみられない健常人が対象)であり,アレルゲン感作が成立していると陽性を示す.
 近年の検査の流れとしては,測定時間の短縮,多項目同時測定法の開発,新規アレルゲンの発見,アレルゲンコンポーネントの測定系の拡充(ただし保険適用外の項目が多い)が着実に進められている.

参考文献

1)中川武正:IgE検査法(in vitro検査).宮本昭正(監):臨床アレルギー学—アレルギー専門医研修のために(改訂第3版),p 170,南江堂,2007
2)山口正雄:IgE,特異的IgE抗体 様々な検査法と使い分けについて.診断と治療97:1760-1765, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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