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雑誌詳細

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 免疫学的検査 自己免疫関連検査

MMP-3,抗CCP抗体

著者: 小柴賢洋1

所属機関: 1兵庫医科大学臨床検査医学

ページ範囲:P.411 - P.413

検査の概要
 マトリックスメタロプロテイナーゼ-3(matrix metalloproteinase-3:MMP-3)は炎症性サイトカインや酸化ストレス刺激により,関節滑膜細胞や軟骨細胞,線維芽細胞,マクロファージなどで産生される蛋白分解酵素である.MMPのなかでも最も広い基質特異性をもち,基底膜や軟骨を構成する軟骨プロテオグリカン,Ⅲ,Ⅳ,Ⅴ,Ⅶ,Ⅸ型コラーゲン,ラミニン,フィブロネクチンなどを分解するため,関節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)の関節破壊に深く関与している.
 血清中MMP-3をEIA法,ラテックス免疫比濁法により測定される.MMP-3は生体内では不活性型(proMMP),活性型,TIMPとの結合型として存在するが,血清および関節液中ではproMMPが90%以上を占めると言われている.

参考文献

1)小柴賢洋,他:関節リウマチの血清マーカー.臨床リウマチ18:358-362,2006
2)荒木智奈美,他:関節リウマチ検査である抗環状シトルリン化ペプチド抗体(抗CCP抗体)の有用性.臨床病理52:966-972,2004

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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