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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻4号

2015年04月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 免疫学的検査 自己免疫関連検査

抗SS-A/Ro抗体,抗SS-B/La抗体

著者: 太原恒一郎1 沢田哲治1

所属機関: 1東京医科大学病院リウマチ膠原病内科

ページ範囲:P.416 - P.417

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検査の概要
 二重免疫拡散法により同定された自己抗体であり,主にSjögren症候群(Sjögren syndrome:SjS)の診断に用いられる.抗SS-A抗体と抗SS-B抗体は,1961年にAndersenらがSjS患者の血清中に自己抗体を同定した報告にまで遡る.その後,1969年に二重免疫拡散法によりClarkらがSjSの血清中に抗Ro抗体を,1971年にMattioliらが当初に全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus:SLE)の自己抗体として抗La抗体を同定した.これらの自己抗体は,1975年にAlspaughらがSjS患者の血清中に同定した抗SS-A抗体,抗SS-B抗体と同一であることから,抗SS-A/Ro抗体,抗SS-B/La抗体と称される.
 抗SS-A/Ro抗体が認識するSS-A抗原は,細胞質低分子RNAを結合した52kDaと60 kDa蛋白質からなるリボ核蛋白質複合体である.抗SS-B/La抗体が認識するSS-B抗原は,細胞核内の47kDa蛋白(RNAポリメラーゼⅢのtranscription termination factor)である.近年は二重免疫拡散法に加えて,精製またはリコンビナント抗原を用いたELISA(酵素免疫測定法)でも測定される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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