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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻4号

2015年04月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 免疫学的検査 自己免疫関連検査

抗胃壁細胞抗体,抗内因子抗体

著者: 今福裕司1

所属機関: 1佐久市立国保浅間総合病院健康管理科

ページ範囲:P.428 - P.429

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検査の概要
 胃壁細胞(parietal cell)は胃底部,胃体部にある主要な細胞の1つで,最大多数を占める主細胞[消化酵素前駆体であるペプシノーゲン(pepsinogen)を産生]に次いで多く,刺激因子(ガストリン,ヒスタミン,アセチルコリン)による刺激を受けてプロトンポンプ(proton pump,HT,KT-ATPase)の作用により胃内腔への酸(HT+)分泌を担っている.抗胃壁細胞抗体(parietal cell antibody:PCA)は,この胃壁細胞に対する自己抗体であり,悪性貧血(pernicious anemia)と萎縮性胃炎に出現する抗体として報告された.
 また,胃壁細胞は消化管からのビタミンBT12(VBT12)吸収に必要な内因子(intrinsic factor:IF)を産生する.食餌とともに摂取されたVBT12は,胃壁細胞から産生されたIFと複合体を形成して回腸粘膜細胞の受容体を介して体内に吸収される.このときIFがなければVBT12は遊離型となり体内に吸収されない.抗内因子抗体(IF antibody:IFA)は内因子に対する自己抗体である.

参考文献

1)Lahner E, et al:Reassessment of intrinsic factor and parietal cell autoantibodies in Atrophic Gastritis with respect to cobalamin deficiency. Am J Gastroenterol 104:2071-2079, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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