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雑誌詳細

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 免疫学的検査 自己免疫関連検査

抗糸球体基底膜抗体

著者: 大久保光修1 平橋淳一1

所属機関: 1慶應義塾大学病院血液浄化・透析センター

ページ範囲:P.438 - P.439

検査の概要
 抗糸球体基底膜抗体とは,糸球体基底膜(glomerular basement membrane:GBM)中のⅣ型コラーゲンNC1ドメインに対する自己抗体であり,通常免疫グロブリンIgGクラスに属しており補体結合能をもつものが多い.
 抗GBM抗体が血液中から検出される代表的な疾患として,急速進行性糸球体腎炎(rapidly progressive glomerulonephritis:RPGN)および肺出血をきたす重篤な自己免疫疾患であるGoodpasture症候群が挙げられる.わが国におけるRPGN症例の60〜70%はMPO-ANCA陽性の顕微鏡的多発血管炎が占めており,抗GBM型RPGNの頻度は稀とされている.

参考文献

1)Pedchenko V, et al:Molecular architecture of the Goodpasture autoantigen in anti-GBM nephritis. N Engl J Med 363:343-354, 2010
1)医学通信社(編):診療点数早見表2014年4月版【医科】,医学通信社,2014
2)矢冨 裕:自己免疫性疾患に関する検査.金井正光(編):臨床検査法提要(改訂第33版),金原出版,pp 819-857,2010
3)尾崎承一:血管炎症候群.矢崎義雄(編):内科学(第10版),pp 1294-1303,朝倉書店,2013

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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