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増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 輸血・移植関連検査
交差適合試験
著者: 村上純子1
所属機関: 1埼玉協同病院臨床検査科
ページ範囲:P.452 - P.455
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交差適合試験は,供血者の血液が受血者(患者)に輸血された時に,溶血性輸血副作用が発生する危険を可能な限り低下せしめることを目的に,輸血前検査として必ず行われるべき重要な検査である.
国際輸血学会(ISBT)は300種以上の血液型抗原を認定しているが,輸血に先だって検査される血液型は,ABO血液型とRho(D)型だけなので,それ以外の血液型については,不一致に眼をつぶったまま輸血していることになる.したがって,輸血を行えば,受血者が有していない型抗原が輸注され,これに対して抗体を産生する可能性が必ずつきまとう.そのため,2回目以降の輸血では,常に血液型不一致が原因の輸血副作用が発生する危険を伴っている.
交差適合試験は,供血者の血液が受血者(患者)に輸血された時に,溶血性輸血副作用が発生する危険を可能な限り低下せしめることを目的に,輸血前検査として必ず行われるべき重要な検査である.
国際輸血学会(ISBT)は300種以上の血液型抗原を認定しているが,輸血に先だって検査される血液型は,ABO血液型とRho(D)型だけなので,それ以外の血液型については,不一致に眼をつぶったまま輸血していることになる.したがって,輸血を行えば,受血者が有していない型抗原が輸注され,これに対して抗体を産生する可能性が必ずつきまとう.そのため,2回目以降の輸血では,常に血液型不一致が原因の輸血副作用が発生する危険を伴っている.
参考文献
1)日本臨床衛生検査技師会「新輸血の実際」編集部会:新輸血検査の実際,pp 55-57,日本臨床衛生検査技師会,2008
2)日本臨床衛生検査技師会「新輸血の実際」編集部会:新輸血検査の実際,pp 111-112,日本臨床衛生検査技師会,2008
3)日本臨床衛生検査技師会「新輸血の実際」編集部会:新輸血検査の実際,pp 60,日本臨床衛生検査技師会,2008
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