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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻4号

2015年04月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 腫瘍マーカー 呼吸器系

NSE,proGRP,SLX

著者: 永田泰自1

所属機関: 1山王病院呼吸器センター

ページ範囲:P.480 - P.483

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NSE
検査の概要
◆概要
 NSEとは神経特異エノラーゼ(neuron specific enolase)の略である.エノラーゼは解糖系酵素で,α,β,γサブユニットの二量体として存在し,5種類のアイソザイム(αα,ββ,γγ,αβ,αγ)がある.このうち,γサブユニットをもつαγとγγは神経細胞に特異的に存在することからNSEと呼ばれている.NSEは神経組織だけでなく神経内分泌細胞にも局在性が高く,臨床的には主に神経内分泌腫瘍の腫瘍マーカーとして利用されている1)
 肺小細胞癌,褐色細胞腫,神経芽細胞腫の腫瘍マーカーとして保険が適用され,症状や画像などからこれらの疾患を疑う場合に,診断補助の目的で測定する.陽性であれば治療効果判定,再発チェックの目的で経時的に測定する.

参考文献

1)城 大祐,永田泰自:肺癌マーカーSCC・CYFRA・ProGRP・NSE・SLXを中心に.検と技34:685-687, 2006
2)永田泰自,他:肺癌におけるSLXの検討.日胸臨47:910-915, 1988

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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