medicina52巻4号

2015年04月発行

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増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント　第9集 腫瘍マーカー 非特異マーカー

SCC抗原

著者： 永田泰自¹

所属機関： ¹山王病院呼吸器センター

ページ範囲：P.496 - P.497

検査の概要
◆概要
　SCC抗原とは扁平上皮癌（squamous cell carcinoma：SCC）関連抗原である．子宮頸部扁平上皮癌の肝転移巣より分離・精製された腫瘍関連抗原で，分子量約45kDaの蛋白である．子宮癌に限らず扁平上皮癌の腫瘍マーカーとして有用であり^1,2)，子宮頸癌，子宮体癌，肺癌，食道癌，扁平上皮癌一般に保険が適用される．
　症状や画像などからこれらの癌を疑う場合に，診断補助の目的で測定する．陽性であれば治療効果判定，再発チェックの目的で経時的に測定する．特に血中半減期が1〜2日と短いため，治療効果判定に適している．

参考文献

1）城　大祐，永田泰自：肺癌マーカーSCC・CYFRA・ProGRP・NSE・SLXを中心に．検と技34：685-687, 2006

2）Gadduchi A, et al：The serum assay of tumor markers in the prognostic evaluation, treatment monitoring and follow-up of patients with cervical cancer；A review of literature. Crit Rev Oncol Hematol 66：10-20, 2008