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増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 腫瘍マーカー 非特異マーカー
抗p53抗体
著者: 船橋公彦1 谷島聡1 島田英昭1
所属機関: 1東邦大学外科学講座一般・消化器外科
ページ範囲:P.498 - P.499
文献購入ページに移動固形癌の過半数では,癌抑制遺伝子である
従来の腫瘍マーカーと相関関係がないため,両者を併用することで陽性率が高くなる.また,微少残存腫瘍抗原を反映するため,化学療法や手術の前後での変化をモニタリングすることで,治療効果や再発のリスクを評価することができる.手術後に抗体が陰性化しない場合には癌細胞遺残のリスクがある.年齢・性別・炎症などでほとんど影響を受けず,日内変動もない.通常のIgG抗体の半減期は30日前後とされているが,抗p53抗体では,再発のない治癒切除症例においても半減期は2カ月以上のことが多い.
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