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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻4号

2015年04月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 微生物学的検査 細菌同定検査

グラム染色

著者: 吉田麻衣子1 森永芳智1 栁原克紀1

所属機関: 1長崎大学病院検査部

ページ範囲:P.502 - P.504

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検査の概要
 グラム染色は感染症の原因菌を推測できる迅速かつ有用な検査である.特別な機器や技術も必要なく,安価で簡便なため,検査施設のない病院や夜間の救急時など,活用場面は幅広い.喀痰,尿,髄液,膿などあらゆる材料が検査対象となり,気管支洗浄液や髄液などの液体が多い検体でも,遠心して沈殿したペレットを利用できる.
 グラム染色は細菌細胞壁の構造の違いを利用して,グラム陽性菌を青,グラム陰性菌を赤に染め分ける.グラム陽性菌は厚いペプチドグリカン層で覆われるため脱色されにくいが,グラム陰性菌は薄いペプチドグリカン層とリポ多糖を含む脂質二重膜がアルコールで壊れやすいため脱色され,後染色で赤色になる.

参考文献

1)河野 茂(編):ベットサイドで役立つ微生物検査ガイド,pp 266-271,文光堂,2006
2)小栗豊子(編):臨床微生物検査ハンドブック,pp 8-12,三輪書店,1996

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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