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雑誌詳細

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 微生物学的検査 細菌関連検査

溶連菌

著者: 辻章志1

所属機関: 1関西医科大学小児科学講座

ページ範囲:P.528 - P.529

検査の概要
 一般的に「溶連菌」感染症とは,A群β溶血性連鎖球菌(group A β-hemolytic streptococcus:GABHS)感染症のことを示す.GABHSの大部分はStreptococcus pyogenesである.他に,S. agalactiae, S. dysgalactiae subsp. equisimilis,anginosus groupなどがある.GABHS感染症を確定診断する方法として,抗原迅速検査と細菌培養検査がある.本項目では主に抗原迅速検査について記述する.
 抗原迅速検査はGABHS抗体を用いたラテックス凝集法もしくはイムノクロマトグラフ法を原理として,咽頭粘液中のGABHS抗原を検出する.以前はラテックス凝集法が主流であったが,現在は検出感度や操作性,反応時間などで優位性があるイムノクロマトグラフ法が採用されている.代表的な抗原迅速検査キットを表1に示す.

参考文献

1)二本柳伸,他:A群連鎖球菌集団感染における迅速検出用キットの有用性評価.感染症誌81:441-448, 2007
2)光野典子,他:A群レンサ球菌迅速診断キットの基礎的検討Streptococcus pyogenesおよびA群多糖体抗原を有するその他のStreptococcus spp.を対象として.感染症誌80:665-673, 2006

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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