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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻4号

2015年04月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 微生物学的検査 細菌関連検査

クラミジア

著者: 福地邦彦1

所属機関: 1昭和大学病院臨床病理診断科

ページ範囲:P.542 - P.543

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検査の概要
 クラミジア科(Chlamydiaceae)は偏性細胞内寄生体であり,16S rRNAと23S rRNAの塩基配列に基づき,クラミジア(Chlamydia)属とクラミドフィラ(Chlamidophila)属に分類される.このうち,クラミジア・トラコマチス(C. trachomatis)とクラミドフィラ・ニューモニエ(C. pneumoniae)がヒトを自然宿主とし病原性を示す.また,トリが保有するクラミドフィラ・シッタシ(C. psittaci)は,ヒトにも感染してオウム病を引き起こす.
C. trachomatis】現在,代表的な性行為感染症の原因微生物であり,尿路,生殖器感染症,また眼に感染すると結膜炎の原因となる.クラミジアは感染性粒子の基本小体(elementary body:EB),増殖能を有する網様体(reticular body:RB),およびその中間体(intermediate form:IF)の形態をとり,EBが上皮に感染し,RBとなり増殖後,IFを経てEBへと変換するという増殖サイクルをもつ.感染後,数週間で発症し男性では尿道から透明な膿が,女性ではおりものが増えるが,無症状のこともある.また,オーラルセックスにより咽頭炎を発症する.新生児では産道感染して肺炎や結膜炎を起こす.

参考文献

1)福井次矢,黒川 清(監修):ハリソン内科学,第3版,pp 1122-1130, MEDSi, 2009
2)Madigan MT, et al(eds):Brock微生物学,pp 538-540,オーム社,2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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