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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻4号

2015年04月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 微生物学的検査 細菌関連検査

Helicobacter pylori

著者: 山口太輔1 藤城光弘1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院光学医療診療部

ページ範囲:P.551 - P.553

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検査の概要,異常値の出るメカニズム,判断基準
 Helicobacter pylori(以下,H. pylori)の診断法には内視鏡を用いた侵襲的な検査法〔培養法,組織鏡検法,迅速ウレアーゼ試験(rapid urease test:RUT)〕と内視鏡を用いない非侵襲的な検査法〔尿素呼気試験(urea breath test:UBT),抗体測定法,便中抗原測定法〕があり,それぞれに長所や短所がある(表1)1).それぞれの特徴を以下に述べる.
◆培養法
 H. pyloriの唯一の直接的証明法であり,特異性に優れ,薬剤感受性試験を実施することができる.採取された標本は直ちに輸送培地内に入れ,冷蔵保存し48時間以内に分離培養を行う.薬剤耐性菌は1次除菌ではクラリスロマイシンに対する耐性菌が増加傾向にある(2010〜2011年耐性率31.0%).1次除菌,2次除菌で用いるアモキシシリンの耐性菌は比較的少なく(2010〜2011年耐性率16.9%),2次除菌に使用されるメトロニダゾールの耐性菌はさらに少ない(2010〜2011年耐性率3.4%)2).診断精度は感度68〜98%,特異度は100%と報告されている(表2)3)

参考文献

感染の診断と治療ガイドライン2009年改訂版.日ヘリコバクター会誌10(Suppl):1-25, 2009
の現状.日ヘリコバクター会誌14:102-106, 2013
感染の診断法.日ヘリコバクター会誌Suppl:23-30, 2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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