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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻4号

2015年04月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 微生物学的検査 ウイルス関連検査

ヒトメタニューモウイルス

著者: 鈴木琢光1 畠山修司1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院感染症内科

ページ範囲:P.557 - P.558

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検査の概要
 ヒトメタニューモウイルス(human metapneumovirus:hMPV)は,2001年にオランダでrespiratory syncytial virus(RSV)様の臨床症状を呈する小児の鼻咽頭から発見されたウイルスである.RSVと同じパラミクソウイルス科,ニューモウイルス亜科に属するRNAウイルスで,遺伝子の系統樹解析から2つのグループに分かれ,さらにそれぞれが2つのサブグループに分かれるが,グループ,サブグループの違いによる臨床症状の違いや重症度には差を認めないという報告が多い.
◆PCR
 鼻腔吸引液を用いたreverse transcriptase(RT)-PCR法が最も感度の高い検査法と考えられている.系統樹解析を行い,グループ,サブグループを決定する.Songら1)はhMPVのloop-mediated isothermal amplification(LAMP)法を開発し,従来のRT-PCRと比較して感度・特異度ともに優れていると報告しているが,本邦ではまだ実用化されていない.

参考文献

1)Song Q, et al:Identification of human metapneumovirus genotypes A and B from clinical specimens by reverse transcription loop-mediated isothermal amplification. J Virol Methods 196:133-138, 2014
2)菊田英明:ヒト・メタニューモウイルス.ウイルス56:173-182, 2006
3)Panda S, et al:Human metapneumovirus;Review of an important respiratory pathogen. Int J Infect Dis 25:45-52, 2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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