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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻4号

2015年04月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 微生物学的検査 ウイルス関連検査

そのほかの肝炎ウイルス関連検査—D型肝炎ウイルス,E型肝炎ウイルス

著者: 松居剛志12 田中靖人1

所属機関: 1名古屋市立大学大学院医学研究科病態医科学(ウイルス学) 2手稲渓仁会病院消化器病センター

ページ範囲:P.568 - P.570

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D型肝炎ウイルス(hepatitis D virus:HDV)
形態,構造
 HDVはB型肝炎ウイルス(hepatitis B virus:HBV)と共存することによってのみ増殖し,肝炎を起こす不完全RNAウイルスである.約36nmの球形粒子で,約1.7 kbの環状1本鎖RNAとデルタ抗原蛋白がHBVの3つの表面抗原small,middle,large HBs抗原で覆われている.また,HDVには8つの遺伝子型が存在し,本邦で認められるのはⅠ型とⅡ型が主である.

参考文献

1)日下部篤宣,他:B型・D型肝炎ウイルス型肝炎ウイルス重複感染による肝障害に対してペグインターフェロンが有効であった1例.肝臓(in press)
2)Matsui T, et al:Rare case of transfusion-transmitted hepatitis E from the blood of a donor infected with the hepatitis E virus genotype 3 indigenous to Japan;Viral dynamics from onset to recovery. Hepatol Res, 2014[Epub ahead of print]
3)姜 貞憲,他:genotype 4単一系統株による札幌圏内E型肝炎小流行.肝臓51:51-53, 2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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