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雑誌詳細

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 微生物学的検査 ウイルス関連検査

ムンプスウイルス

著者: 和田靖之1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学附属柏病院小児科

ページ範囲:P.574 - P.575

検査の概要
 ムンプスウイルスは,飛沫または接触感染で体内に侵入後,上気道粘膜や所属リンパ節で増殖し,血行性に唾液腺,中枢神経,精巣,卵巣,膵臓,腎臓などの親和性の高い臓器に到達し増殖して流行性耳下腺炎の臨床像を呈する.潜伏期16〜18日後,耳下腺,顎下腺などの腫脹,疼痛,圧痛,それによる食欲不振,唾液の分泌低下,発熱が起こる.耳下腺腫脹は,発症後1〜3日をピークに3〜7日間で消退し,経過として通常1〜2週間を要する.不顕性感染は30%で乳児に多く,年齢とともに典型的な症状を呈する顕性感染が増加する.
 血清抗体価の測定法は一般に4つの測定法がある.

参考文献

1)庵原俊昭:おたふくかぜ再感染とvaccine failureの臨床.臨とウイルス36:50-54, 2008
2)橋本裕美:保育園におけるムンプスの流行と不顕性感染の検討.小児科50:643-650, 2009

掲載雑誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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