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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻4号

2015年04月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 微生物学的検査 ウイルス関連検査

EBウイルス

著者: 岡村隆行1

所属機関: 1市立堺病院小児科

ページ範囲:P.585 - P.587

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検査の概要
 Epstein-Barrウイルス(EBV)が関連する疾患は感染症から悪性腫瘍まで多岐にわたり,疾患に応じた検査の選択が重要である.EBVの初感染の病像の多くは,無症状あるいは伝染性単核症であるが,稀に血球貪食症候群などで発症することもある.一方,慢性感染や再活性化では,慢性活動性EBV感染症,蚊刺過敏症などのEBV関連T/NK細胞増多症,また悪性疾患関連ではリンパ腫,胃癌などに関与している.
 EBVで一般的に可能な検査として,血清抗体価測定,PCRやサザンブロット法によるEBV遺伝子の検索,RT-PCR法を用いた血液や血球中に含まれるゲノム量の測定,EBER(EBV encoded small RNAs)染色を用いた組織中でのEBVの検索などが挙げられ,目的に応じて選択が必要である.なお,EBV関連T/NK細胞増多症では,EBV感染細胞がT細胞あるいはNK細胞であることの証明が必要であるが,現在のところ研究室レベルの検査であり国立成育医療研究センターや名古屋大学などの検査可能な施設に依頼する必要がある.本稿では血清抗体価を中心に概説する.

参考文献

1)Kliegman RM, et al:Nelson Textbook of Pediatrics, Elsevier Saunders, Philadelphia, 2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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