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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻4号

2015年04月発行

文献概要

増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集 微生物学的検査 ウイルス関連検査

ノロウイルス

著者: 前田明彦1

所属機関: 1高知県立幡多けんみん病院小児科

ページ範囲:P.592 - P.594

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ノロウイルス胃腸炎の病態
 ノロウイルスはカリシウイルス科に属し,毎年,秋〜冬季に流行する感染性胃腸炎の原因ウイルスである.集団食中毒の原因としても事例件数はカンピロバクターに次いで2位,患者数は1位である.きわめて伝染力が強いことが最大の特徴である.エンベロープを欠くため消毒に安定で失活しにくく,ごく少数のウイルスで感染が成立するので,用心して感染対策を講じても流行を防ぐことが難しい.
 感染経路には,①ヒトの吐物・糞便からヒトへ直接伝播,②ヒトの吐物・糞便から食物汚染を介してヒトへ間接的に伝播,③ウイルスが濃縮・蓄積した二枚貝からヒトへというルートがある.医療の現場で二次感染や院内感染を防ぐためには感染の有無を簡便かつ高精度に確認する方法が求められる.

参考文献

1)Glass RI, et al:Norovirus gastroenteritis. N Engl J Med 361:1776-1785, 2009
2)Thongprachum A, et al:Evaluation and comparison of the efficiency of immunochromatography methods for norovirus detection. Clin Lab 58:489-493, 2012
─ノロ2の評価.医と薬学68:1033-1039, 2012
4)牛島廣治,沖津祥子:ノロウイルス下痢症.臨と微生物40:155-160, 2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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