icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina52巻5号

2015年04月発行

文献概要

特集 救急疾患,重症はこうして見極める—いつまでもヤブと思うなよ! 私の勉強法と若手医師の育て方

学びほぐす“unlearn”

著者: 佐藤泰吾1

所属機関: 1諏訪中央病院内科総合診療部

ページ範囲:P.743 - P.745

文献購入ページに移動
 哲学者の鶴見俊輔さんが,ハーバード大学の学生時代にヘレンケラーから聞いた言葉“unlearn”を伝えています.ヘレンケラーは,学生時代に学んだことを社会のなかで「学びほぐす(unlearn)」必要を語っていたといいます.「私は大学でたくさんのことを学んだが,その後たくさん,学びほぐさなければならなかった」と1)
 正直に申しますが,私自身に特別な勉強法はありません.上手に情報を集めたり,自分が学んだことをまとめ共有したりすることも,電子媒体の活用もあまり得意ではありません.だからといって記憶力が他人より優れていることもなく,膨大な文献を読みこなす力も不足しています.語学力に秀でていることもありません.それでも「仕事をするということは,前の世代から引き継いだものを,少なくともそれよりも悪くしないで,できるならば少しでも良きものを加えることで後進に手渡す作業である」と考えて,目の前の課題に取り組んできました.

参考文献

1)鶴見俊輔さんと語る─生き死に 学びほぐす.2006年12月27日(水曜日)朝日新聞(朝刊)13面
2)松村理司:大リーガー医に学ぶ─地域病院における一般内科研修の試み,医学書院,2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら