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書評
—細川直登 編—“実践的”抗菌薬の選び方・使い方
著者: 林寛之1
所属機関: 1福井大病院・総合診療部
ページ範囲:P.857 - P.857
文献購入ページに移動 「アメリカでは,アメリカでは」と連呼する留学帰りの医者は,ややもすると『出羽の神』とやゆされて煙たがられることがある.日本とアメリカの医療との大きな違いの一つに抗菌薬の使い方が挙げられる.今でこそ感染症の良書が散見されるが,以前はどうしても日本の感染症教育が遅れていたため,現場に立ち続けた年配の医者は,製薬会社や薬剤添付文書を頼りに独学し,抗菌薬の知識が自分でも系統立って整理がついておらず,弱点を突かれるようで『出羽の神』を煙たく思ったものだ.またアメリカと同様に高用量(本書では「標準使用量」としている)を使用すれば,保険適用外で削られたりもするので,そんな知識は役に立たないと現場では思われた.
でももう大丈夫.本書は,日本で保険診療をする上でどう戦っていけばいいかをきちんと解説してくれる.保険適用範囲内であくまでも戦いたい医者,保険適用を超えて使用したい医者,双方が納得いく医療を本書で見つけることができる.決して『出羽の神』ではなく,日本で医療をしていく上でどう落としどころを見つけながらやっていけばいいのかがわかる点は,実地医家にとって本書は大きな福音となるだろう.
でももう大丈夫.本書は,日本で保険診療をする上でどう戦っていけばいいかをきちんと解説してくれる.保険適用範囲内であくまでも戦いたい医者,保険適用を超えて使用したい医者,双方が納得いく医療を本書で見つけることができる.決して『出羽の神』ではなく,日本で医療をしていく上でどう落としどころを見つけながらやっていけばいいのかがわかる点は,実地医家にとって本書は大きな福音となるだろう.
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