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文献詳細

雑誌文献

medicina52巻6号

2015年05月発行

文献概要

連載 診断力を上げる 循環器Physical Examinationのコツ・2

頸動脈の診かた—大動脈弁狭窄症では頸動脈の触診で遅脈,小脈を触れる

著者: 山崎直仁12

所属機関: 1高知大学医学部附属病院老年病科 2高知大学医学部附属病院循環器科

ページ範囲:P.986 - P.991

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頸動脈診察で何がわかるか
 頸動脈の触診により,左室の収縮性,左室からの前方拍出量に関しての情報が得られる.また,頸動脈の触診は,大動脈弁狭窄症(AS),大動脈弁逆流症(AR),閉塞性肥大型心筋症(HOCM)の存在を疑うきっかけになる.ASとHOCMは心雑音だけからは鑑別に悩むことがあるが,頸動脈の触診所見には大きな違いがあり,両者の鑑別に有用である.また,頸動脈の聴診で頸動脈雑音bruitを聴取すれば,頸動脈狭窄を疑うきっかけになる.

参考文献

1)吉川純一:循環器フィジカル・イグザミネーションの実際,pp97-105,文光堂,2005
2)福田信夫:心疾患の視診・触診・聴診.心エコー・ドプラ所見との対比による新しい考え方,pp56-61,医学書院,2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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